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04.【資料2-1】標準的な健診・保健指導プログラム(令和6年度版)(案)1/2 (151 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_31652.html
出典情報 標準的な健診・保健指導プログラム改訂に関するワーキンググループ(第2回 3/7)《厚生労働省》
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【対象者への説明文例】
① eGFR が 45 未満、又は、尿蛋白(1+)以上の場合
今回の健診の結果、腎臓の働きが低下している、又は尿蛋白が陽性であることがわか
りました。腎機能低下と尿蛋白陽性は慢性腎臓病の存在を示す重要なサインです。あな
たは、慢性腎臓病であると疑われるため医療機関を受診して下さい。
慢性腎臓病は、一般に自覚症状が乏しいため、気づいたときには病気が進行している
場合が多くみられます。しかし慢性腎臓病は健診で早期に発見できます。そして慢性腎
臓病を早期から治療することで、重症化を防ぐことができます。
慢性腎臓病の人では、そうでない人に比べて、透析治療が必要な状況に 10 倍以上な
りやすく、脳卒中や心臓病の発症やそれによる死亡の危険が2倍以上になることが分か
っています。しかし、これらの危険は、適切な治療により軽減することが可能です。忙
しいからと慢性腎臓病を放置することなく、医療機関を受診して、早い段階で治療を始
めることが重要です。

② eGFR が 45 以上、かつ、尿蛋白弱陽性(±)の場合
今回の健診の結果、尿蛋白が弱陽性であることがわかりました。eGFR が 60 以上、
かつ尿蛋白弱陽性は、確定的ではありませんが、慢性腎臓病の存在を示唆するサインで
す。また、eGFR が 45 以上 60 未満の場合は、腎機能の軽度の低下があり、それだけ
で軽症の慢性腎臓病の存在を示すサインです。あなたは慢性腎臓病の可能性があります
が、まだ医療機関を受診する必要はありません。腎機能や尿蛋白の推移に注意すること
が大切ですから来年も健診を受けましょう。
腎機能の軽度の低下や尿蛋白が弱陽性になる原因には、悪い生活習慣が関わっている
可能性があります。まずは、生活習慣の改善に取り組んでください。
高血圧や糖尿病、脂質異常症の存在は慢性腎臓病の危険因子です。慢性腎臓病を発症
したり、これ以上悪化させないために、生活習慣病(高血圧、糖尿病、脂質異常症等)
がある場合には、しっかりと治療することが大切です。そして高血圧や糖尿病、脂質異
常症等の危険因子がある場合には、eGFR が 45 以上であったり、尿蛋白が±であって
も、医療機関を受診して詳しい検査受けてください。
慢性腎臓病の発症や悪化に関係する生活習慣としては、食塩の過剰摂取、喫煙、不規
則な生活などがあります。尿蛋白が±ですから、医療機関を受診しない場合でも、生活
習慣の改善に取り組んでください。喫煙者ではぜひ禁煙しましょう。またメタボリック
シンドロームやその予備群、肥満がある場合は、その改善が必要です。適正体重を維持
する、または目指すためにも、総エネルギー摂取量を適正にし、運動して下さい。
慢性腎臓病の人では、そうでない人に比べて、透析治療が必要な状況に 10 倍以上な
りやすく、脳卒中や心臓病の発症やそれによる死亡の危険が2倍以上になることが分か
っています。しかし、これらの危険は、適切な治療により軽減することが可能です。
そして慢性腎臓病を早期発見するためにも来年も健診を受けましょう。

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