04.【資料2-1】標準的な健診・保健指導プログラム(令和6年度版)(案)1/2 (97 ページ)
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公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_31652.html |
出典情報 | 標準的な健診・保健指導プログラム改訂に関するワーキンググループ(第2回 3/7)《厚生労働省》 |
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果物に関しては、菓子類の間食とは分けて考える必要がある。成人にお
ける果物摂取と肥満との関連を調べたシステマティックレビューで
は、果物摂取と長期的な体重増加抑制との関連性が示された5。また、
ほかの生活習慣の改善とあわせて果物や野菜の摂取量を増やすこと
は、肥満や過体重の成人において、肥満が改善されることも示されてい
る6。食事バランスガイドでは、1日200g程度の目安が示されている
7
。
果物の過剰摂取は血中の中性脂肪や体重の増加をきたす懸念がある
が、一定量の摂取は糖尿病の発症率を低下させる。糖尿病の管理におい
て、糖尿病診療ガイドライン2019では1単位程度の摂取は促してよい
としている8。1単位(80kcal)とは、みかんなら2個程度に相当する
留意事項
9
。単純糖質の摂取は控えることが望ましいが、果糖を含む果物は適量
摂取が勧められている。
果物にはカリウムが多く含まれている。カリウムには血圧を下げる効
果があり10、循環器病のリスクを低下させる効果も期待される11。
WHOのガイドライン12では、成人や子どもにおける肥満や虫歯等の非
感染性疾患を減らす目的で、遊離糖類の摂取量を、総エネルギー摂取量
の10%未満とすることを強く推奨した。このガイドラインでいう「遊
離糖類」とは、単糖類及び二糖類のことで、人が食品・飲料に添加する
糖類のほか、蜂蜜・シロップ・果汁・濃縮果汁中に天然に存在している
ものであり、生鮮果実の摂取を制限するものではないことに留意され
たい。
1 日に必要十分な栄養素など、健康的な食事に関する基礎知識を平易
な言葉で伝える。
対応方法
理解が進んだら、間食の原因と習慣を変える方法を一緒に考える。
間食の習慣が罹っている疾患に影響すると思われる場合は、医師に相
談するよう勧める。
栄養成分表示の見方を説明し、菓子や糖分入り飲料を減らすことで節
約できるエネルギー量を確認できるよう指導する。
参考資料
1.
厚生省.平成9年国民栄養調査. https://www.mhlw.go.jp/toukei/kouhyo/indexkk_14_
4.html
2.
平成22年度厚生労働科学研究費補助金(循環器疾患・糖尿病等生活習慣病対策総合研
究事業)「特定健診・保健指導開始後の実態を踏まえた新たな課題の整理と保健指導困
難事例や若年肥満者も含めた新たな保健指導プログラムの提案に関する研究」
(研究代
表者 横山徹爾).
3.
Ishida Y, et al. Influence of the accumulation of unhealthy eating habits on
obesity in a general Japanese population: the Hisayama study. Nutrients.
2020; 12:3160.
4.
Yoshida J, et al. Association of night eating habits with metabolic syndrome
and its components: a longitudinal study. BMC Public Health. 2018; 18:1366.
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