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04.【資料2-1】標準的な健診・保健指導プログラム(令和6年度版)(案)1/2 (145 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_31652.html
出典情報 標準的な健診・保健指導プログラム改訂に関するワーキンググループ(第2回 3/7)《厚生労働省》
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満が原因となり糖尿病や高血圧、脂質異常症を伴っています。一方、これらの合併を伴
わない場合でも、NAFLD があると、将来、糖尿病や高血圧になる確率が高くなります。
食事は過剰な糖分や脂質(特に飽和脂肪酸、コレステロール)の摂取を控え、適度な運
動を心がけましょう。
*

NAFLD は、一日当たりの飲酒量がエタノール換算で男性 30g/日未満、女性 20g/日未満と定義され

ています。

③ の場合(AST, ALT, γ-GT のいずれも基準範囲内)
今回の健診の結果、肝機能検査に異常を認めませんでした。引き続きご自身の身体の
状態を確認するために、これからも健診を受診しましょう。
【保険者および健診担当医への補足説明】
厚生労働科学研究(健康診査・保健指導における健診項目等の必要性、妥当性の検証、
及び地域における健診実施体制の検討のための研究:研究代表者 岡村智教
(19FA0801))で肝機能検査と糖尿病、脳・心血管疾患などの生活習慣病との関連
についての文献レビューをおこなった。γ-GT 上昇は、将来の脳・心血管疾患や糖尿病
発症との関連が複数の前向き研究で確認され、飲酒習慣の有無にかかわらずこれらの関
連が認められた。ALT 上昇と糖尿病発症との関連も複数の研究で報告されている。
NAFLD はインスリン抵抗性を基盤として糖尿病や高血圧発症と関連することや、
NAFLD を有する集団では脳・心血管疾患発症のリスクが高くなることがわかっている。
Fatty liver index(FLI)は、特定健診項目(γ-GT、トリグリセライド、BMI、腹囲)
の基本項目のみを用いて算出できる脂肪肝の指標であり、特定健診受診者において FLI
の値が高いほど将来の糖尿病や高血圧の発症リスクが高まることが報告されている。
FLI はエクセル等で計算可能である。
FLI は下記の式で算出される
𝐹𝐿𝐼 =

𝑒

.

1+𝑒

トリグリセライド


.



.

トリグリセライド


.

.



.

∗腹囲

.


.

∗腹囲

.
.

∗ 100

略号
AST

:aspartate aminotransferase

ALT

:alanine aminotransferase

γ-GT :γ-glutamyl transferase
NAFLD :nonalcoholic fatty liver disease
NASH :nonalcoholic steatohepatitis
【参考文献】
1. 日本消化器病学会・日本肝臓学会 NAFLD/NASH 診療ガイドライン 2020

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