令和4年版 消防白書 (102 ページ)
出典
公開元URL | https://www.fdma.go.jp/publication/hakusho/r4/items/r4_all.pdf |
出典情報 | 令和4年版 消防白書(1/23)《総務省 消防庁》 |
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林野火災対策
章章
4節
第第
第
林野火災の現況と最近の動向
29 日付け通知)
。この事業は、林野占有面積が広く
林野火災の危険度が高い地域において、関係市町村
令和3年中の林野火災の出火件数は 1,227 件(対
が共同で林野火災特別地域対策事業計画を策定し、
前年比 12 件減)
、焼損面積は 789ha(同 341ha 増)
、
〔1〕
防火思想の普及宣伝、巡視・監視等による林
死者数は 11 人(同6人増)
、損害額は1億 7,642
野火災の予防
万円(同 2,505 万円減)となっている(資料 1-1-
〔2〕火災予防の見地からの林野管理
47)
。
〔3〕消防施設等の整備
林野火災は、空気が乾燥し強風が吹く2月から4
〔4〕火災防御訓練等
月に多く発生している(第 1-1-18 図)
。この原因と
を総合的に行うものであり、
令和4年4月1日現在、
しては、この時期に火入れが行われることや、山菜
235 地域(38 都道府県 511 市町村)において実施
採りやハイキングなどで入山者が増加することによ
されている。
る火の不始末等が考えられる。
令和3年中は、2月に栃木県足利市において焼損
面積 167ha、4月に群馬県みどり市において同 46ha
の大規模な林野火災が発生している。
2.広域応援・空中消火による消防活動
(1)空中消火の実施状況
林野火災は、対応が遅れると貴重な森林資源を大
また、令和4年においても、2月に福岡県北九州
量に焼失するばかりでなく、家屋等に被害が及ぶこ
市において焼損面積 128ha、熊本県阿蘇郡高森町に
とや市町村境、都府県境を越えて拡大することもあ
おいて同 55ha の大規模な林野火災が発生している。
る。このため、ヘリコプターによる情報収集と空中
消火は、広域応援や地上の消火活動との連携による
迅速かつ効果的な消火活動を実施するために欠かせ
林野火災対策の現況
ない消防戦術であり、都道府県や消防機関が保有す
る消防防災ヘリコプターや都道府県知事からの災害
1.林野火災特別地域対策事業
消防庁では、昭和 45 年度(1970 年度)から林野
庁と共同で林野火災特別地域対策事業を推進してい
派遣要請を受けて出動する自衛隊ヘリコプターによ
り実施されている。過去 10 年間の空中消火の実施
状況は、第 1-4-1 図のとおりである。
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災害の現況と課題
る(昭和 45 年6月 16 日付け通知、昭和 45 年7月