令和4年版 消防白書 (136 ページ)
出典
公開元URL | https://www.fdma.go.jp/publication/hakusho/r4/items/r4_all.pdf |
出典情報 | 令和4年版 消防白書(1/23)《総務省 消防庁》 |
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策に関するワーキンググループの検討結果について
であり、出動手当等が支給されている。
(通知)
」
(平成 29 年7月4日付け通知。以下、本節
において「7月4日通知」という。
)により各消防
章章
また、消防職員の平均諸手当月額は9万 9,261 円
22
いて、
「消防本部におけるハラスメント等への対応
第第
の場合は 31 万 6,040 円(平均年齢 42.1 歳)とな
本部に示した(資料 2-3-10)
。
消防職員の勤務体制は、毎日勤務と交替制勤務と
に大別され、さらに交替制勤務は主に2部制と3部
ア 各消防本部において実施すべき対応策
(ア)消防長の意志の明確化等
制に分けられる。一部、指令業務に従事する職員な
ハラスメント等を撲滅するためには、消防長が宣
どに対し、4部制を用いている消防本部もある。2
言等により意志を明確にし、消防職員に周知徹底す
部制は、職員が2部に分かれ、当番・非番の順序に
る必要がある。
隔日ごとに勤務し、一定の期間で週休日を取る制度
また、ハラスメント等の対応策に関する内部規程
であり、3部制は、職員が3部に分かれ、当番・非
や、消防長の意志を具体的な取組につなげるための
番・日勤を組み合わせて勤務し、一定期間で週休日
方針を検討の上策定するとともに、定期的に当該取
を取る制度である(資料 2-3-4、資料 2-3-5)
。
組の進捗状況を管理し、これを踏まえた取組の改善
を行うため、消防職員の幹部職員に加え、可能な限
ウ 消防職員委員会
消防職員委員会は、消防職員からの意見を幅広く
求めることにより、消防職員間の意思疎通を図ると
ともに、消防事務に職員の意見を反映しやすくし、
これにより消防職員の士気を高め、消防事務を円滑
り有識者等を構成員とするハラスメント等の撲滅を
推進する会議を開催する必要がある。
(イ)
ハラスメント等通報制度の確立及びハラスメ
ント相談窓口の設置
ハラスメント等の事案対応を行い、解決を目指す
に運営することを目的として、消防組織法第 17 条
「ハラスメント等通報制度」を確立するとともに、
の規定により消防本部に置くこととされている。消
通報にまでは至らなくても、精神的なサポートを受
防職員委員会においては、消防職員から提出された
けることができる「ハラスメント相談窓口」を設置
〔1〕消防職員の勤務条件及び厚生福利、
〔2〕消防
職員の被服及び装備品、
〔3〕
消防の用に供する設備、
する必要がある(第 2-3-1 図)
。
(ウ)懲戒処分の厳格化
機械器具その他の施設に関する意見を審議し、その
ハラスメント等に関して明確に記載した懲戒処分
結果に基づいて消防長に対して意見を述べることに
基準を策定し公表すること及び懲戒処分の公表基準
より、消防事務に消防職員の意見を反映しやすくし
を策定し公表することにより、懲戒処分を厳格化す
ている。
る必要がある。
令和3年度においては、全国 724 の全ての消防本
(エ)職員のセルフチェックアンケート等の実施
部で消防職員委員会が開催され、職員から提出され
ハラスメント等を可能な限り未然に防止するた
た 4,922 件の意見について審議された。審議され
め、自らの行動を振り返るチェックシートの導入、
た意見のうち「実施が適当」とされたものは、全体
ハラスメント等の実態を調査するためのアンケート
の 31.9%を占めた。また、令和2年度において審
の定期的な実施などの職員の気付きを促す取組を行
議された意見のうち「実施が適当」とされた意見の
う必要がある。
59.5%が既に実施されている。一方、予算上の制約
(オ)研修等の充実
などにより、実現できていない意見もみられる(資
料 2-3-6、資料 2-3-7、資料 2-3-8、資料 2-3-9)
。
事例演習又は職場ミーティングの場を活用し、ハ
ラスメント等の撲滅の必要性、対応策及びコンプラ
イアンスについて話し合うことで、職員の意識向上
(2)消防本部におけるハラスメント等への対応策
を図る必要がある。
消防庁では、パワーハラスメント、セクシュアル
ハラスメントなどのハラスメント及び消防に関連す
る不祥事(以下「ハラスメント等」という。
)につ
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消防防災の組織と活動
イ 勤務体制等