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令和4年版 消防白書 (81 ページ)

公開元URL https://www.fdma.go.jp/publication/hakusho/r4/items/r4_all.pdf
出典情報 令和4年版 消防白書(1/23)《総務省 消防庁》
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1章



災害の現況と課題

令や罰則等を消防法で規定している。
令和3年度中の型式承認は、消火器 11 件、消火

基準に基づき設置されている消防用設備等に代え
て、その設置を認めるというものである。

器用消火薬剤3件、泡消火薬剤1件、火災報知設備

消防用設備等に求められる性能は、火災の拡大

の感知器又は発信器 41 件、中継器9件、受信機 18

を初期に抑制する性能である「初期拡大抑制性能」


件、住宅用防災警報器 11 件、閉鎖型スプリンクラ

火災時に安全に避難することを支援する性能である

ーヘッド7件、流水検知装置4件、一斉開放弁 20

「避難安全支援性能」
、消防隊による活動を支援する

件、金属製避難はしご6件及び緩降機0件となっ

性能である「消防活動支援性能」に分けられる。こ

ている。また、型式適合検定の合格数は、2,373 万

れらについて、一定の知見が得られているものにつ

2,354 個となっている(資料 1-1-69)


いては、客観的検証法(新たな技術開発や技術的工
夫について客観的かつ公正に検証する方法)等によ

(2)自主表示

り、同等性の評価が行われる。

消防法では、
自主表示の対象となる機械器具等
(以

一方、既定の客観的検証法のみでは同等性の評価

下「自主表示対象機械器具等」という。
)は、製造

ができない設備等(特殊消防用設備等)を対象とし

事業者等の責任において、
自ら規格適合性を確認し、

て、総務大臣による認定制度が設けられている。こ

あらかじめ総務大臣に届出を行った型式について表

れは、一般的な審査基準が確立されていない「特殊

示を付すことができるとされており、また、表示が

消防用設備等」について、
防火対象物ごとに申請し、

付されているものでなければ、販売し又は販売の目

性能評価機関
(日本消防検定協会又は登録検定機関)

的で陳列する等の行為をしてはならないこととされ

の評価結果に基づき総務大臣が審査を行い、必要な

ている。

性能を有すると認められたものを設置できることと

また、検定対象機械器具等と同様に、規格不適合

するものである。令和4年3月 31 日現在、特殊消

品や規格適合表示のない自主表示対象機械器具等に

防用設備等としてこれまで 75 件が認定を受けてい

係る総務大臣による回収命令や罰則等を消防法で規

る(資料 1-1-70)


定している。
自主表示対象機械器具等は、動力消防ポンプ、消
防用ホース等、
消防法施行令に定める6品目である。

9.火災原因調査の現況
火災の原因究明は全国の消防機関の役割である

令和3年度中の製造事業者からの届出は、動力消

が、それを補完することは国の責務であり、消防機

防ポンプ7件、
消防用ホース 25 件、
消防用吸管0件、

関から要請があった場合及び消防庁長官が特に必要

消防用結合金具 16 件、エアゾール式簡易消火具0

があると認めた場合は、消防庁長官による火災原因

件及び漏電火災警報器2件となっている。

調査を行うことができることとされている(第6章
のうち、
「火災原因調査等及び災害・事故への対応」

8.消防用設備等に係る技術基準の性能規定

を参照)


消防用設備等に係る技術上の基準は、消防防災分

本制度による火災原因調査は、火災種別に応じて

野における技術開発を促進するとともに、一層の効

消防庁の職員により編成される調査チームが、消防

果的な防火安全対策を構築できるよう性能規定が導

機関と連携して実施するものであり、調査から得ら

入されている。

れた知見は必要に応じ、消防行政の施策に反映され

その基本的な考え方は、従来の技術基準に基づき

ている。平成 24 年以降に行われた消防庁長官によ

設置されている消防用設備等と同等以上の性能を有

る火災原因調査のうち、その結果を踏まえて消防法

するかどうかについて判断し、同等以上の性能を有

令の改正を行ったものは、第 1-1-2 表のとおりであ

していると確認できた設備については、従来の技術

る。

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