令和4年版 消防白書 (80 ページ)
出典
公開元URL | https://www.fdma.go.jp/publication/hakusho/r4/items/r4_all.pdf |
出典情報 | 令和4年版 消防白書(1/23)《総務省 消防庁》 |
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イ 寝具類等の防炎品の普及啓発
関係者は、消防用設備等の点検を消防設備士又は消
用することは火災予防上非常に有効であることか
防設備点検資格者(消防庁長官の登録を受けた法人
ら、消防庁ではホームページ(参照 URL:https://
が実施する一定の講習の課程を修了し、消防設備点
www.fdma.go.jp/relocation/html/life/yobou_
検資格者免状の交付を受けた者)に行わせなければ
contents/fire_retardant/)において、これらの防
ならないこととされている。
炎品の効果に係る動画を掲載するなど、その普及啓
消防設備士及び消防設備点検資格者には、消防用
発を行っている。
設備等に関する新しい知識や技能の習得のため、免
状取得後の一定期間ごとに再講習を受けることを義
(5)火を使用する設備・器具等に関する規制
務付けることにより資質の向上を図っている。
また、
火災予防の観点から、こんろ、ストーブ、給湯器、
これらの者が消防法令に違反した場合においては、
炉、厨房設備、サウナ設備などの火を使用する設備・
免状の返納命令等を実施している。
器具等の位置、構造、管理及び取扱いについては、
令和4年3月 31 日現在、消防設備士の数は延べ
対象火気設備等の位置、構造及び管理並びに対象火
128 万 8,864 人(資料 1-1-67)
、消防設備点検資格
気器具等の取扱いに関する条例の制定に関する基準
者の数は特種(特殊消防用設備等)762 人、第1種
を定める省令に基づき、各市町村が定める火災予防
(機械系統)16 万 6,549 人、第2種(電気系統)15
条例によって規制されている。
万 6,861 人となっている。
7.消防用機械器具等の検定等
(4)防炎規制
ア 防炎物品の使用状況
(1)検定
消防法では、検定の対象となる消防用機械器具等
高層建築物や地下街のような構造上、形態上特に
(以下「検定対象機械器具等」という。
)は、検定に
防火に留意する必要のある防火対象物や、劇場、旅
合格し、その旨の表示が付されているものでなけれ
館、病院等の不特定多数の人や要配慮者が利用する
ば、販売し又は販売の目的で陳列する等の行為をし
防火対象物(以下「防炎防火対象物」という。
)に
てはならないこととされている。
おいては、着火物となりやすい各種の物品に燃えに
検定対象機械器具等は、消火器、閉鎖型スプリン
くいものを使用することで、出火を防止すると同時
クラーヘッド等、消防法施行令に定める 12 品目で
に火災初期における延焼拡大を抑制することが火災
ある。
予防上非常に有効である。このことから、使用する
この検定は、
「型式承認」
(形状等が総務省令で定
カーテン、どん帳、展示用合板、じゅうたん等の物
める技術上の規格に適合している旨について総務大
品(以下「防炎対象物品」という。
)には、消防法
臣が行う承認)と「型式適合検定」
(個々の検定対
により、所定の防炎性能を有するもの(以下「防炎
象機械器具等の形状等が、型式承認を受けた検定対
物品」という。
)を使用することを義務付けている。
象機械器具等の型式に係る形状等と同一であるかど
令和4年3月 31 日現在、全国の防炎防火対象物
うかについて日本消防検定協会又は登録検定機関が
数は、99 万 6,820 件であり、適合率(防炎防火対
行う検定)からなっている。
象物において使用される防炎対象物品が全て防炎物
また、新たな技術開発等に係る検定対象機械器具
品である防炎防火対象物の割合)は、カーテン・ど
等について、その形状等が総務省令で定める技術上
ん帳等を使用する防炎防火対象物で 88.2%、じゅ
の規格に適合するものと同等以上の性能があると認
うたんを使用する防炎防火対象物で 88.2%、展示
められるものについては、総務大臣が定める技術上
用合板を使用する防炎防火対象物で 85.3%となっ
の規格によることができることとされている。
ている(資料 1-1-68)
。
検定制度では、過去の不正事案等を踏まえて、規
格不適合品や規格適合表示のない検定対象機械器具
等を市場に流通させた場合の総務大臣による回収命
65
災害の現況と課題
ートバイのボディカバー等についても、防炎品を使
章章
や技術が必要であることから、一定の防火対象物の
11
防炎対象物品以外の布団やパジャマ、自動車やオ
第第
前提となる点検には、消防用設備等についての知識