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令和4年版 消防白書 (19 ページ)

公開元URL https://www.fdma.go.jp/publication/hakusho/r4/items/r4_all.pdf
出典情報 令和4年版 消防白書(1/23)《総務省 消防庁》
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特集

近年の大規模自然災害を踏まえた消防防災体制の整備

検討会 」(以下、
本特集において「検討会」という。

を令和3年 12 月 22 日及び令和4年3月2日に開催

そして、都道府県消防防災主管部長に対し、

「大

した。検討会では、活動調整会議における実動機関

規模災害時の救助・捜索活動における関係機関連携

との活動調整内容を明確化するとともに、各機関の

要領」の策定及び積極的な活用について」
(令和4

組織概要、保有資機材、災害時の活動内容等の情報

年6月3日付け通知)を発出し、消防本部等に関係

を共有し、
「大規模災害時の救助・捜索活動におけ

機関と平素からの顔の見える関係づくり及び関係機

る関係機関連携要領」
(以下、本特集において「関

関連携要領の積極的な活用を要請した。

係機関連携要領」という。
)を策定した。関係機関

関係機関連携要領の策定後も引き続き、関係機関

連携要領は主に次の(ア)~(ウ)で構成されている。

の顔の見える関係づくりや情報共有を促進していく

(ア)
「活動調整会議」における To Do リスト

ため、上記検討会を改組し、
「実動省庁連携促進連

活動調整会議において関係機関との連携調整等に

絡会」として定期的に開催し、関係機関連携要領の

必要な項目を「To Do リスト」として一覧表にまと

更新や各機関の災害対応に関する情報共有を行って

めたものであり、別紙に実動部隊の責任者、安全管

いく。

理方針の策定、関係機関の窓口などを確認する様式
を整え、加えて「To Do リスト」の項目の解説や災

イ 資機材・車両の整備

害時の関係機関との活動調整事例等で構成されてい

近年の自然災害等による災害対応の教訓を踏ま

る。また、災害現場の最前線で活動する部隊が調整

え、大型及び中型水陸両用車、津波・大規模風水害

を行う現地合同調整所での調整事項もまとめてい

対策車、拠点機能形成車等を整備し、災害対応力の

る。実際の災害対応の活動調整会議や現場、訓練で

強化を図ってきている。

関係機関と連携調整するに当たって活用することを

令和4年度は、令和3年に発生した静岡県熱海市

想定している。

土石流災害の救助・捜索活動において、ドローン映

(イ)関係機関資料

像や狭隘・急傾斜の被災現場で小型オフロード車が

実動省庁の組織概要、活動内容及び保有資機材な

有効に活用されたことから、空撮した写真から地図

どをまとめたものであり、消防と同様に救助・捜索

画像を作成できる情報収集活動用ハイスペックドロ

活動の担い手である警察、海上保安庁、自衛隊のほ

ーン 47 台と各種災害時の機動性・走破性・資機材

か、救助・捜索活動等を補完する機関である法務省

搬送能力に優れた小型救助車 18 台を配備する予定

について紹介する資料、さらに救助・捜索活動の支

である。

援となる活動を行う内閣府(防災担当)の ISUT
国土交通省の TEC-FORCE

*2

*1



等の活動紹介資料で構成

されている。平時から各関係機関の救助・捜索能力、
組織等を把握するために活用することを想定してい
る。
(ウ)奏功事例
救助・捜索活動現場において関係機関が連携した
好事例や、関係機関同士の平素からの顔の見える関
係づくりの好事例を収集し、取りまとめている。各
消防本部が実際に経験した事例や平素から行ってい
る取組を学ぶことを通じて、関係機関連携の意義や
効果を確認するとともに、訓練等の企画に活用する

情報収集活動用ハイスペックドローンのイメージ

ことを想定している。
*1
*2

4

ISUT:Information Support Team 災害時情報集約支援チームは、大規模災害時に被災情報等のあらゆる災害情報を集約・地図化・提
供して、自治体等の災害対応を支援する内閣府(防災担当)の現地派遣チーム
TEC-FORCE:Technical Emergency Control FORCE 緊急災害対策派遣隊は、大規模自然災害が発生し、又は発生するおそれがある場合
において、被災地方公共団体が行う、被災状況の迅速な把握、被害の発生及び拡大の防止、被災地の早期復旧その他災害応急対策に
対する技術的な支援を円滑かつ迅速に実施するため、国土交通省の各組織に設置された部隊