令和4年版 消防白書 (104 ページ)
出典
公開元URL | https://www.fdma.go.jp/publication/hakusho/r4/items/r4_all.pdf |
出典情報 | 令和4年版 消防白書(1/23)《総務省 消防庁》 |
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林野火災対策の課題
11
第第
また、毎年、林野庁と共同で、春季全国火災予防
効果的な林野火災対策を推進するため、出火防止
実施期間とし、統一標語を定め、テレビ、新聞、ポ
対策の一層の徹底を図るとともに、特に次の施策を
スター等を用いた広報活動や消火訓練等を通じた山
積極的に講じることとしている。
火事予防を呼び掛けている。
〔1〕
気象台から発せられる気象情報や火災気象通
さらに、平成 30 年から林野火災の優良な予防対
報を踏まえて、林野火災発生の可能性を勘案
策の事例や実災害から得られた知見等を広めること
し、必要に応じて火災警報の効果的な発令を
を目的に、都道府県林野関係部局や消防本部等を対
行うなど、火気取扱いの注意喚起や制限を含
象とした「林野火災対策説明会」を開催している。
めて適切に対応すること。
〔2〕
林野火災を覚知した場合、早急に近隣の市町
村に対して応援要請を行うなど、林野火災の
拡大防止を徹底すること。特に、ヘリコプタ
ーによる偵察及び空中消火を早期に実施する
ため、迅速な連絡及び派遣要請に努めるとと
もに、ヘリコプターによる空中消火と連携し
た地上の効果的な消火戦術の徹底を図るこ
と。また、ヘリコプターの活動拠点の整備促
進を図ること。なお、消防飛行艇による空中
消火活動について検討したが、その消火能力
の高さは認められるものの、導入経費、維持
管理費等が多額である。
〔3〕
林野火災状況の的確な把握、防御戦術の決定
並びに効果的な部隊の運用、情報伝達及び消
防水利の確保等を行うため、林野火災の特性
及び消防活動上必要な事項を網羅した林野火
災防御図を、GIS(地理情報システム)の活
用等も視野に入れて整備すること。
〔4〕
防火水槽等消防水利の一層の整備を図ること。
山火事予防ポスター
特に、林野と住宅地とが近接し、住宅への延
焼の危険性が認められる地域における整備を
(2)林野火災用消防施設等の整備
消防庁では、
林野火災による被害を軽減するため、
推進すること。
〔5〕
周辺住宅地及び隣接市町村への延焼拡大防止
林野火災用消防施設等(防火水槽(林野分)及び
を考慮した有効な情報連絡体制の整備を図る
救助活動等拠点施設等(林野火災用活動拠点広場)
)
とともに、これを活用した総合的な訓練の実
の整備を促進し、消防防災施設整備費補助金交付要
施に努めること。
綱の定めるところにより、経費の一部について助成
を行っている。
令和3年2月の栃木県足利市における林野火災を
きっかけに、消防庁では、令和3年度から「より効
果的な林野火災の消火に関する検討会」を開催し、
林野火災における応援要請のタイミング、指揮体制
の早期確立、陸上部隊・航空部隊との情報共有方
法、活動時間・場所の区分けによる連携方法等の検
討を行い、林野火災の予防及び消火活動について平
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災害の現況と課題
事予防運動(詳細は第4章1(3)を参照)の統一
章章
運動期間中の3月1日から3月7日までを全国山火