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令和4年版 消防白書 (120 ページ)

公開元URL https://www.fdma.go.jp/publication/hakusho/r4/items/r4_all.pdf
出典情報 令和4年版 消防白書(1/23)《総務省 消防庁》
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21 棟)
、一部破損 729 棟(同 1,235 棟)
、床上浸水

鉄道トンネル(地下鉄道トンネルを含む。

、道路
トンネル及び今後開発が予想される大深度地下施設

章章

少した。

(1)鉄道トンネル及び道路トンネル

11

っており、雪による被害は前年の調査期間に比べ減

第第

1棟(同5棟)及び床下浸水6棟(同 34 棟)とな

2.地下施設等の災害対策の現況と課題

は、出入口が限定された閉鎖性の高い場所であり、
一旦火災等が発生し、濃煙、熱気が充満した場合に

雪害による死亡要因をみると、屋根の雪下ろし等

は、利用者の避難・誘導、消防隊の消火・救助活動

除雪作業中の死者が大半を占めており、地方公共団

等に種々の制約、困難が伴うことから、適切な防災

体においては、除雪作業中の事故による死者を減ら

安全対策を講じていく必要がある。

す取組が求められる。

鉄道トンネルに関しては、国土交通省と連携し、

消防庁では、このような事故を極力未然に防止で

トンネル等における列車火災事故の防止に関する具

きるよう、内閣府と連携して地方公共団体に対して

体的対策を示すことにより、消火、避難設備等の設

除雪作業中の事故防止における実践的な留意点につ

置の促進及び所在市町村における火災事故防止対策

いて普及啓発・注意喚起を行う等、引き続き事故防

の強化を図っている。

止に向けて取り組む。

道路トンネルに関しては、
関係省庁とも協力して、

また、令和2年 12 月から令和3年1月にかけて

「トンネル等における自動車の火災事故防止対策」

の大雪に伴い多数の自動車の立ち往生が発生したこ

及び「道路トンネル非常用施設設置基準」により火

とから、令和3年 12 月に関係機関と連携して都道

災事故防止対策の充実に努めている。

府県に対して、積雪等に伴う大規模な自動車の立ち
往生が発生した場合には、道路管理者、地方整備局

(2)大深度地下空間

や地方運輸局等と連携して支援体制を構築し、救援

公共の利益となる事業による大深度地下*1 の使用

物資の提供や必要に応じた避難所への一時避難を支

に関し、当該事業の円滑な遂行と大深度地下の適正

援するなど、具体的な取組を市町村、消防本部等の

かつ合理的な利用を図ることを目的とした大深度

関係機関と十分に協議の上、万全を期して対応し、

地下の公共的使用に関する特別措置法が平成 12 年

滞留車両の乗員の安全確保に努めるよう要請した。

(2000 年)5月に制定され、同法に定める対象地域
である首都圏、中部圏及び近畿圏において、関係省
庁及び関係地方公共団体で構成する大深度地下使用

地下施設等の災害対策

協議会が、それぞれ開催されている。
大深度地下空間で災害が発生すると、地下の深部
に多数の利用者が取り残されるおそれがあり、従来

1.地下施設等の火災の現況
過去 10 年間に発生した道路及び鉄道トンネルを
含む地下施設等の火災件数は、第 1-8-1 図のとおり

の施設と比較して消火活動や救助活動がより困難に
なることが予想されている。
このため、消防庁、国土交通省等関係機関におい

である。

て大深度地下施設の用途、深度、規模等に応じた安
第 1-8-1 図 トンネル内車両・施設火災件数の推移
(各年中)

32

全対策について検討を行い、平成 16 年2月に「大
深度地下の公共的使用における安全の確保に係る指
針」を取りまとめており、これを踏まえ確実に安全
対策が講じられるよう、適切な助言等を行っていく

6

必要がある。
また、中央新幹線(品川・名古屋間)は、大都市
圏において大深度地下を利用した区間があるため、

(備考)「特殊災害対策の現況」により作成

万一災害等が発生した場合に、迅速かつ安全に乗客

*1 大深度地下:地下 40m 以深又は支持地盤上面から 10m 以深のいずれか深い方の地下

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災害の現況と課題

2.雪害対策の現況と課題