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令和4年版 消防白書 (208 ページ)

公開元URL https://www.fdma.go.jp/publication/hakusho/r4/items/r4_all.pdf
出典情報 令和4年版 消防白書(1/23)《総務省 消防庁》
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第第
章章

国際的課題への対応

国際緊急援助

消防庁では、あらかじめ登録された国際消防救助
隊員に対して、海外被災地での活動に必要とされる

1.国際消防救助隊の派遣体制

知識及び技術の共有並びに登録消防本部間や関係機

国際消防救助隊は、国際緊急援助隊の派遣に関す

関との連携強化を図るため、
「国際消防救助隊の連

る法律に基づく国際緊急援助隊の救助チーム等の一

携訓練」を実施しており、令和4年度は、相模原市

員として派遣され、我が国の消防が培ってきた高度

消防局及び熊本市消防局で開催する予定である。

な救助技術と能力を海外の被災地で発揮し、国際緊
急援助に貢献している。
同法に基づき、
海外における大規模災害発生時に、

また、派遣時に国際的なルールに準拠した活動を
実施するための知識及び技術を共有することを目的
として、登録消防本部において指導的な立場にある

被災国政府等からの要請に応じて我が国が実施する

国際消防救助隊員を対象に「国際消防救助隊セミナ

国際緊急援助の概要と救助チーム等の派遣(要請)

ー」を実施している。

までの流れは、第 5-1 図及び第 5-2 図のとおりであ
る。

さらに、国際消防救助隊に長年携わった者などを
指導員として選出し、各種訓練での指導体制を整え
るとともに、指導員間で指導方法等を共有する場と

第 5-1 図

国際緊急援助の概要

して、
「国際消防救助隊指導員会議」を開催してい
る(資料 5-1)

なお、我が国の国際緊急援助隊救助チームは、救
助活動に関する国際的な能力評価(IEC*1)及び更新
最高分類である「Heavy(ヘ
評価(IER*2)において、
ビー)
」の評価を受けている。

第 5-2 図

*1
*2

救助チーム等の派遣(要請)までの流れ

IEC:INSARAG(国際捜索・救助諮問グループ)による救助チームの評価制度で、Light(ライト)
・Medium(ミディアム)
・Heavy(ヘビー)
といった分類がなされる。被災地において海外からの救助チームの活動現場等を能力に応じ効率的に調整するための指標となる。
IER:INSARAG 外部再評価。INSARAG では、IEC の評価有効期間を5年と定めており、評価を更新するためには再受検する必要がある。
我が国の国際緊急援助隊救助チームは、令和4年 11 月に受検し、Heavy(ヘビー)の再評価を受けた。

193

国際的課題への対応

2.教育訓練