令和4年版 消防白書 (183 ページ)
出典
公開元URL | https://www.fdma.go.jp/publication/hakusho/r4/items/r4_all.pdf |
出典情報 | 令和4年版 消防白書(1/23)《総務省 消防庁》 |
ページ画像
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
第
第 2-10-4 図
消防防災の組織と活動
ヘリコプター衛星通信システムの概要
(2)耐災害性の向上及びバックアップ機能の整備
り、国と地方公共団体間の相互通信が困難となる場
ア 通信設備の耐災害性の向上等
合に備え、東京都調布市にある消防大学校に衛星通
東日本大震災では防災行政無線が地震や津波によ
り破損し、又は長時間の停電により、一部地域で不
通となる事態が生じた。
信施設を整備しているほか、機動性のある衛星車載
局車や可搬型衛星地球局を整備している。
また、非常通信協議会では、公衆網や前述の消防
災害時における通信設備の機能確保は極めて重要
防災通信網が不通となった場合に備え、防災関係機
であり、これまでの経験を踏まえ、消防庁では、災
関等が管理している自営通信網を活用した市町村、
害時に重要な情報伝達を担う防災行政無線が確実に
都道府県、国の間の通信ルートを策定し、非常通信
機能確保されるように、
訓練を定期的に実施することで、非常時における通
・非常用電源設備の整備
信の確保に努めている。
・保守点検の実施と的確な操作の徹底
・総合防災訓練時等における防災行政無線を使用し
た通信訓練の実施(非常用電源設備を用いた訓練
3.情報システムの活用
(1)災害時対応支援システムの導入と活用
災害発生時に正確かつ迅速な状況判断の下に的確
を含む。
)
・防災行政無線設備を耐震性のある堅固な場所に設
な応急活動を遂行するため、消防研究センターで開
発した「簡易型地震被害想定システム」
(第 2-10-5
置
・防災行政無線施設に対する浸水防止措置の状況の
図)を導入し、災害発生時におけるシミュレーショ
ンによる被害の推計や、平時には円滑な災害対応訓
確認
等を都道府県及び市町村に対して要請している。
*2
練に活用している。
において、
「無線設備の
また、当該システムによる被害の推定結果を全都
停電・耐震対策のための指針」や通知が取りまとめ
道府県等にメール配信するなど活用を図っている。
なお、非常通信協議会
られており、地方公共団体においては、無線設備の
停電対策、非常用電源設備、管理運用対策、耐震対
策等について、自ら点検を徹底することが必要であ
る。
(2)統計調査系システム
行政事務の情報化に対応し、統計事務の効率化・
迅速化を図るため、ハードウェア等の管理を一元化
した「統計調査系システム」にて次の調査を行って
イ 通信のバックアップ機能の確保
大地震等により消防庁の通信施設が使用不能とな
*2
168
いる。
・火災報告等調査
非常通信協議会:自然災害等の非常時における必要な通信の円滑な運用を図ることを目的として設立。総務省が中心となり、国、自治体、
主要な電気通信事業者、無線局の免許人等の約 2,300 機関によって構成。