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令和4年版 消防白書 (46 ページ)

公開元URL https://www.fdma.go.jp/publication/hakusho/r4/items/r4_all.pdf
出典情報 令和4年版 消防白書(1/23)《総務省 消防庁》
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全体の技術の向上を図るため、全国、都道府県、市

検討等について要請している。

町村など、それぞれの段階で操法大会が運営されて

カ 新たな社会環境に対応する団運営
災害の激甚化・頻発化等を踏まえ、消防団に求め

識した訓練の実施や、大会での行動の形式化といっ
た指摘があることにも配意しつつ、適切な大会運営
に努める必要がある。

年々増加していること、全団員に占める被用者の割

全国消防操法大会については、主催者の一つであ

合が増加していることなど、消防団を取り巻く社会

る(公財)日本消防協会が中心となって、見直しの

環境が変化する中で、消防団の運営に当たり、消防

検討を行うこととし、令和3年度に3回に分けて実

団内部での幅広い意見交換や、市町村・地域住民と

施された、
(公財)日本消防協会の「全国消防操法

の連携がより重要となっている。消防庁では、社会

大会の操法実技に関する検討会」
に消防庁も参画し、

環境の変化に対応した消防団運営の普及・促進に向

パフォーマンス的、セレモニー的な動作等の一部見

け、令和4年度から新たに、
「消防団の力向上モデ

直しが行われた。

ル事業」を開始し、
「防災教育の実施」
「災害現場で

(ア)
全国消防操法大会の開催

役立つ訓練の普及」
「企業・大学等と連携した消防

消防団員の消防技術の向上と士気の高揚を図るた

団加入促進」
「子供連れでも活動できる消防団の環

め、
「全国消防操法大会」を開催している。令和4

境づくり」
「その他」の5類型の想定事例を紹介し

年度は 10 月 29 日に、千葉県市原市において第 29

つつ、地方公共団体の工夫を凝らしたモデル事業を

回大会を開催した。

募集しており、同年度において 128 件が採択されて

(イ)
全国女性消防操法大会の開催

いる。なお、今後、この「消防団の力向上モデル事

女性消防団員等の消防技術の向上と士気の高揚を

業」を活用して実施された各地方公共団体の取組を

図るため、
「全国女性消防操法大会」
を開催しており、

まとめ、横展開を図っていくこととしている。

令和元年度は、11 月 13 日、神奈川県横浜市におい
て第 24 回大会を開催した。

(4)平時の消防団活動のあり方
ア 地域の実態に即した災害現場で役立つ訓練
近年頻発する豪雨災害などにおいては、消防団員

(5)装備等の充実
ア 消防団の装備の充実強化

が住民の避難誘導・支援や、逃げ遅れた住民の救命

消防団等充実強化法の成立を契機として、消防庁

ボートによる救助を実施するなど、消防団が果たす

では、消防団の装備等の充実強化に向け、平成 26

役割は多様化している。こうした活動を安全に実施

年の「消防団の装備の基準」の改正のほか、以下の

するためにも、風水害や地震、豪雪等、火災以外の

取組を行っている。

災害に対応する訓練の重要性がますます高まってい

(ア)
消防団の救助用資機材等の整備に対する国庫

る。

補助

消防庁では、救助活動用資機材等の整備に対する

「防災・減災、国土強靱化のための3か年緊急対

国庫補助や、救助用資機材等を搭載した多機能消防

策」に引き続き、令和2年 12 月 11 日に閣議決定さ

車の無償貸付け事業(詳細は(5)及び特集1を参

れた「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速

照)を行い、消防団の訓練等を支援している。

化対策」として、消防団の災害対応能力の向上を図

一方で、様々な訓練を実施することが消防団員に

るため、国庫補助金(消防団設備整備費補助金(消

とって過大な負担となるおそれがあることから、団

防団救助能力向上資機材緊急整備事業)
)を創設し、

員に過重な負担がかからないよう真に必要な訓練を

令和4年度から新たに、補助対象資機材にドローン

効率的なスケジュールで実施するなど、地域の実情

や水のう等を追加している(詳細は特集1を参照)


に応じて創意工夫を図ることが必要である。

本補助金の積極的な活用を通じ、消防団の装備の
充実及び災害対応能力の向上を進めている。

イ 操法訓練・操法大会
消火活動の技術力の高さを競い、ひいては消防団

(イ)
救助用資機材等を搭載した多機能消防車の無
償貸付
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消防団を中核とした地域防災力の充実強化

られる役割が多様化していることや、共働き世帯が

33

いる。操法大会については、近年、大会を過度に意

特集

方公共団体に対し、高校生の機能別分団への入団の