令和4年版 消防白書 (154 ページ)
出典
公開元URL | https://www.fdma.go.jp/publication/hakusho/r4/items/r4_all.pdf |
出典情報 | 令和4年版 消防白書(1/23)《総務省 消防庁》 |
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この通知においては、今後、消防機関に求められる
積されている。このデータの蓄積が適切かつ有効に
こととして、①消防機関においても、地域における
活用されるよう、申請に基づき、関係学会等にデー
*3
や ACP(アドバンス・ケア・
地域包括ケアシステム
プランニング、
愛称「人生会議」
)
に関する議論の
タを提供しており、救命率向上のための方策や体制
の構築等に活用されている。
場に、在宅医療や介護等の関係者とともに適切に参
画し、意見交換等を積極的に行っていくよう努める
5.救急業務を取り巻く課題
こと、②救急隊の対応を検討する際は、①に加え、
(1)救急車の適時・適切な利用の推進
メディカルコントロール協議会等において、在宅医
令和3年中の救急自動車による救急出動件数は、
療や介護に関わる関係者の参画も得るなど、地域に
619 万 3,581 件であり、対前年比で増加した。令和
おける人生の最終段階における医療・ケアの取組の
4年に行った将来推計(第 2-5-8 図)によると、高
状況、在宅医療や高齢者施設での対応の状況等も勘
齢化の進展等により救急需要は今後増大する可能性
案しながら十分に議論するよう努めること、③メデ
が高いことが示されており、救急活動時間の延伸を
ィカルコントロール協議会において事後検証の対象
防ぐとともに、これに伴う救命率の低下を防ぐため
とすることを検討すること等を周知した。
の対策が必要である。
消防庁では、救急車の適時・適切な利用の観点か
(4)救急蘇生統計(ウツタインデータ)の活用
我が国では、平成 17 年1月から全国の消防本部
*5
で一斉にウツタイン様式
を導入している。消防庁
ら、電話相談「救急安心センター事業(♯ 7119)
」
の全国展開を推進するとともに、全国版救急受診ア
プリ「Q助(きゅーすけ)
」を提供している。
では、ウツタイン様式による調査結果をオンライン
*3
地域包括ケアシステム : 地域の実情に応じて、高齢者が、可能な限り、住み慣れた地域でその有する能力に応じ自立した日常生活を
営むことができるよう、医療、介護、介護予防(要介護状態若しくは要支援状態となることの予防又は要介護状態若しくは要支援状
態の軽減若しくは悪化の防止をいう。)、住まい及び自立した日常生活の支援が包括的に確保される体制のこと。
*4 ACP(アドバンス・ケア・プランニング、愛称「人生会議」):人生の最終段階の医療・ケアについて、本人が家族等や医療・ケアチー
ムと事前に繰り返し話し合うプロセスのこと。
*5 ウツタイン様式:心肺機能停止症例をその原因別に分類するとともに、目撃の有無、バイスタンダー(救急現場に居合わせた人)に
よる心肺蘇生の実施の有無等に分類し、それぞれの分類における傷病者の予後(1か月後の生存率等)を記録するための調査統計様
式であり、1990 年にノルウェーの「ウツタイン修道院」で開催された国際会議において提唱され、世界的に推奨されているものである。
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消防防災の組織と活動
*4
章章
を各都道府県消防防災主管部長に対して発出した。
22
で集計・分析するためのシステムも運用しており、
第第
会」報告書について」
(令和元年 11 月8日付け通知)