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別添 新型コロナウイルス感染症対応について (112 ページ)

公開元URL https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/coronavirus_yushiki/index.html
出典情報 新型コロナウイルス感染症対応に関する有識者会議(第5回 6/15)《内閣官房》
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各論

第3章

医療提供体制

(実効性ある「病床・宿泊療養施設確保計画」への見直し)
2020 年 6 月以降、各都道府県は「病床・宿泊療養施設確保計画」を策定し、病床
確保等に取り組んで来たが、これまでの対応を振り返ると、以下のような課題が生じ
た地域があった。
・計画上の確保病床数と実際に患者受入れが可能な病床数との乖離(都道府県と
医療機関の間のすりあわせや認識の共有が十分でない、新型コロナ患者への治
療に想定以上の時間や人員が必要、患者を受け入れる局面で、医療従事者の確
保調整等の制限から受入れが難しいなどの理由によるもの)
・急速な感染拡大の局面で患者の療養先調整や移送、搬送などを行う体制等が十
分でなかった
・患者の症状改善後も転院・退院調整に時間を要した
・宿泊療養施設に関して人員体制や消毒等の運用の関係で稼働率が低い
・自宅療養等に関して症状が悪化した場合の診療や移送の体制が不十分
・こうした課題を適時に評価し弾力的に対応できる体制が不十分 等
このため、従来株よりも感染しやすい可能性がある変異株が世界各地で報告されて
いることなども踏まえて、次の感染拡大への備えとして、2021 年 5 月中に、患者受
入れが実際に可能な「最大」のコロナ病床の確保を行うことを主眼に、都道府県の「病
床・宿泊療養施設確保計画」を見直すこととなった。
2 月 24 日、厚生労働省は、「4 月以降の当面の相談・外来診療体制について」を発
出し、次の感染拡大に備えた医療提供体制等の維持・整備を都道府県等に依頼した。
3 月 18 日、政府対策本部において、今回の感染拡大局面で認識された課題を点検・
改善し、次の感染拡大時に確実に機能する医療提供体制に進化させるための対応が決
定され、診療・検査医療機関の体制を維持することや、地域において、通常医療と新
型コロナ医療との両立について改めて協議し、患者受入れが実際に可能な新型コロナ
ウイルス感染者用の病床を最大限確保する観点から、5 月中までに「病床・宿泊療養
施設確保計画」を見直すこととされた。
これを受けて、3 月 24 日、厚生労働省は、都道府県等に対して「今後の感染拡大に
備えた新型コロナウイルス感染症の医療提供体制整備について 191」を発出し、4 月末
までの検討・調整状況の報告、5 月中の体制整備の完了を都道府県等に依頼 192した。
検討の際の患者規模については、例えば、「この冬の 1 日当たり最大の感染者数の 2 倍程度の
感染者数となった場合」を想定するなど、この冬の感染拡大状況や地域の特性に応じて設定する
こととされた。
192
①新たな「病床・宿泊療養施設確保計画」(全国)では、最終フェーズで
・確保病床数が 35,196 床(+4,825 床)
(うち重症者用確保病床数が 4,366 床(+127 床)

となった。
(括弧内は事務連絡発出直前(2021.3.17)からの増加分)
191

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