各論

第６章

物資対策

これらの取組と並行して、北海道の感染が広がる中、同月３日、国民生活緊急安定
措置法に基づき、厚生労働省は、マスクメーカーに対し不織布マスクの売り渡し指示
を行うとともに、国が一括して買い取った不織布マスクを、感染の広がりが見えてい
た北海道の市町村に対し配布することとした 430。
- 介護施設等への布製マスク配布
加えてマスク需要の高まりと市中で一般の方がマスクを購入できない状況に対応
するため、同月 10 日、厚生労働省は、介護施設や障害者施設、保育所等、学校休業
に伴う放課後児童クラブなど、感染拡大防止の観点から対策が必要な現場におけるマ
スク不足を踏まえ、介護施設等に 1 人 1 枚の布製マスクの配布を行うこととした 431。
- マスク等物資対策班の発足
また、医療機関等へのマスク等供給を円滑に行うため、厚生労働省に経済産業省や
総務省等の職員も加えたマスク等物資対策班が発足した（2020.3.9）。
（アルコール消毒液の安定供給に向けた取組）
経済産業省は、アルコール消毒液生産事業者 432が製造ラインの増強・新設や生産設
備の導入等を速やかに行うため、補助金を用いた支援 433を行った。3 月 12 日に公募
を開始し、同月 24 日に４件 434の採択を決定した。これらの事業者は、同年３月末ま
でにアルコール消毒液の増産設備の導入を行った。
（重症者の入院受入れのための人工呼吸器等の備え）
中国での新型コロナウイルス感染症患者の発生を踏まえ、２月４日に、厚生労働省
は医療機器産業関係団体に対し、中国から輸入している医療機器又はその原材料など
について、安定供給のために必要な措置を講じるよう依頼した。
さらに、重症者に対して適切な入院医療を提供する体制整備を進めるため、新型コ
ロナウイルス感染症患者を入院させる医療機関に対して、人工呼吸器等（2020.2.16）
及び ECMO(2020.3.10)についての設備整備支援（補助率：1/2） 435を開始した。
（検査試薬の安定供給に向けた取組）
国内における新型コロナウイルス検査の実施件数が増加することが想定されたた
め、厚生労働省から日本臨床検査薬協会に対して、検査試薬等の増産や適正な流通の
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令和元（2019）年度予備費（23 億円）で実施。

令和元（2019）年度予備費（113 億円）及び令和２（2020）年度第１次補正予算（390 億円）等で実施。
アルコール消毒液メーカー、アルコール消毒液充填事業者、アルコール消毒液資材メーカー等
マスク等生産設備導入補助事業（令和元（2019）年度予備費：1.6 億円）の一部で実施。

株式会社ダイゾー、ドーバー酒造株式会社、日興製薬株式会社及び丸石製薬株式会社の 4 件
緊急対応策第２弾において、予算額 17 億円で実施。

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