別添 新型コロナウイルス感染症対応について (181 ページ)
出典
公開元URL | https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/coronavirus_yushiki/index.html |
出典情報 | 新型コロナウイルス感染症対応に関する有識者会議(第5回 6/15)《内閣官房》 |
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第4章
保健所等の地域保健の体制
第2節
検査
検査体制の強化に関する基本的な考え方としては、①有症状者への早期治療を開始
できる検査体制の構築と、②高齢者施設等の重症化リスクや集団感染のリスクが高い
人のいる施設等における検査の強化に力点を置くことが重要であるとした。
具体的には、新たに、「検査方法に関する基本的考え方」として、
・ 有症状者に対しては、経口薬の導入に伴う早期診断の重要性を踏まえ、検査結果
が迅速に分かる抗原定性検査キットを基本とし、
・ 重症化リスクが高い高齢者施設等の従事者等に対する検査については、PCR 検査
や抗原定量検査を基本とする検査体制を構築すること
・ 社会経済活動の観点から実施する無料検査事業については、原則として抗原定性
検査キットを使用すること
等を示した 307。
また、行政検査としての検査需要については、
・ 新型コロナウイルス感染症に係る基本の検査需要として、近年の過去最大規模の
インフルエンザの検査数や、過去最大規模の新規感染者数に対応可能な検査数に相
当する需要
・ 高齢者施設等の従事者等に対する頻回な検査等の需要
を把握した上で、行政検査の需要見込みの少なくとも1割程度増に対応できる検査能
力を確保することとし、そのために、検体採取能力を強化するとともに、検査分析能
力の強化のため、
・ 地方衛生研究所等の公的検査機関の検査能力について、2021 年の秋冬に向けた
検査体制整備計画に基づき整備した検査能力の2倍以上を目安として、検査能力の
増強を検討
・ 都道府県等において、一定量の抗原定性検査キットを事前に確保しておくことを
検討
することとした。
さらに、行政検査以外の検査需要として、都道府県等で行う無料検査事業等の需要
についても適切に把握し、必要な能力を確保するよう依頼するとともに、抗原定性検
査キットを事前に確保するよう検討を促した。
これに先立ち、2月 28 日、厚生労働省は、
「新型コロナウイルス感染症 COVID-19 診療の
手引き」を改訂し、新規薬剤の導入に伴い、重症化リスク因子を持つ患者等での早期診断の重要
性が増していること、抗原定性検査は簡便・迅速なポイントオブケア・デバイスとして使用可能
であり、積極的な活用を考慮することを追記した。翌3月1日には「新型コロナウイルス感染症
(COVID-19)病原体検査指針」も改訂したほか、同月4日には、政府の基本的対処方針におい
ても、新規薬剤の導⼊に伴い早期診断がより重要となる観点や、軽度であっても症状が現れた場
合に、早期に陽性者を発⾒することによって感染拡⼤を防⽌する観点から、政府は、早期の受診
と診療・検査医療機関での抗原定性検査キットを活⽤した迅速な検査を促す旨を記載した。
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