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別添 新型コロナウイルス感染症対応について (141 ページ)

公開元URL https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/coronavirus_yushiki/index.html
出典情報 新型コロナウイルス感染症対応に関する有識者会議(第5回 6/15)《内閣官房》
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各論

第4章

保健所等の地域保健の体制

第1節

サーベイランス体制

・ クラスターの連鎖による大規模感染拡大を未然に防止できた。
・ 初期の積極的疫学調査から、共通の感染源となった「場」
(3密)を指摘し、歌う
ことや大声で話すことといった+αの要素とともに周知に努めたことにより、クラ
スターが生じやすい環境をできるだけ回避することを市民に効果的に訴えること
ができた。
・ クラスターを中心とした感染者ごとのつながり(リンク)を追うことにより、地
域ごとの流行状況をより正確に推計することができていた。リンクが追えない「弧
発例」が増加することは地域で感染拡大を示すものと判断することができ、地域で
の早期の対応強化につながった。
(抗体保有調査の実施)
新型コロナウイルス感染症については、無症状病原体保有者の存在などから、実際
の感染者数は、報告された感染者数よりも多い可能性が指摘されていた。このため、
6月1日~7日にかけて、厚生労働省及び国立感染症研究所は、東京都、大阪府及び
宮城県の住民計 7,950 名を対象に、抗体の保有状況を調査した。同月 16 日、厚生労
働省はその結果を公表した。抗体保有率は、東京都 0.10%、大阪府 0.17%、宮城県
0.03%となり、累積感染者の割合(感染率)221と比較すると多いものの、依然として
大半の人が抗体を保有していないという結果となった 222。
(接触確認アプリ COCOA の導入)
ICT 技術の活用により、効果的なクラスター対策につなげていくため、6月 19 日、
厚生労働省は、接触確認アプリ COCOA を導入した 223。
これは、利用者本人の同意を前提に、スマートフォンの近接通信機能(ブルートゥ
た。
221
2020 年5月 31 日時点の累積感染者の割合(感染率):東京都 0.038%、大阪府 0.02%、宮城
県 0.004%
222
現在までに計4回の調査を実施(第2回調査 2020 年 12 月 14 日~25 日、第3回調査 2021
年 12 月3日~27 日、第4回調査 2022 年2月2日~3月6日)。第2回調査から愛知県、福岡県
の住民を対象に追加。また、第3回調査から、ワクチン接種により誘導された抗体の保有状況も
調査。抗体保有率は、第2回調査:東京都 1.35%、大阪府 0.69%、宮城県 0.14%、愛知県
0.71%、福岡県 0.42%、第3回調査(速報結果)
:東京都 2.80%、大阪府 3.78%、宮城県
1.18%、愛知県 1.58%、福岡県 1.45%、第4回調査(速報結果)
:東京都 5.65%、大阪府
5.32%、宮城県 1.49%、愛知県 3.09%、福岡県 2.71%
223
4月6日、IT 政策担当大臣及び規制改革担当大臣との連携の下、コロナウイルス感染症対策
担当大臣をチーム長とする内閣官房や内閣府、総務省、経済産業省、厚生労働省等、関係省庁か
らなる「新型コロナウイルス感染症対策テックチーム」
(事務局:内閣官房新型コロナウイルス
感染症対策推進室及び情報通信技術(IT)総合戦略室)が発足し、接触確認アプリの仕様書等を
検討。5月 4 日の基本的対処方針において、
「接触確認アプリやSNS等の技術の活用も含め、
効率的な感染対策や感染状況等の把握を行う仕組みを政府として早期に導入し、厚生労働省及び
各保健所等と連携することにより、より効果的なクラスター対策につなげていく」とされ、同月
8日のテックチーム会合で、テックチームがまとめた仕様書に基づき、厚生労働省において接触
確認アプリの開発・導入を進めることとなった。
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