別添 新型コロナウイルス感染症対応について (164 ページ)
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公開元URL | https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/coronavirus_yushiki/index.html |
出典情報 | 新型コロナウイルス感染症対応に関する有識者会議(第5回 6/15)《内閣官房》 |
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第4章
保健所等の地域保健の体制
第2節
検査
それぞれに相応しい検査の考え方が示された。有症状者のための検査体制の確保を進
めつつ、感染リスク等が高い高齢者施設等での無症状者に対する検査の実施など、
徐々に検査能力が拡大する中で検査の活用を拡大・多様化していく方向性が示された。
季節性インフルエンザの流行期も見据えた検査需要への対応として、都道府県等に
おいて新たな検査体制整備計画を策定することとされ、抗原定性検査キットによる検
査を1日平均 20 万件程度まで大幅に拡充する方針が示されたほか、身近な医療機関
等で相談・診療・検査可能な体制を構築するため、既存の帰国者・接触者外来を含め、
「診療・検査医療機関」の指定を進めることとされた。
(相談から受診、検体採取、検査分析に至るまでの検査プロセスへのアプローチ)
前の局面での経験から、検査対応においては、相談から受診、検体採取、検査分析
に至るまでの一連のプロセスがあり、そのどこか一つにでも目詰まりが生ずれば、検
査ニーズに的確に対応することが難しくなることは明らかであった。
このため、次の感染拡大に備えて、2020 年6月2日、厚生労働省は、都道府県等に
対して、検査体制強化に向けた指針を示し、相談から受診、検体採取、検査分析ごと
に検査需要への対応力を点検するよう求めた 277。
(検査方法の拡大)
PCR 検査については、鼻咽頭ぬぐい液による検査のみが認められていたが、唾液に
よる検査と鼻咽頭ぬぐい液による検査の結果を検証したところ、発症から9日以内で
あれば、両者の陽性例の結果に高い一致率が認められた。このため、6月2日、厚生
労働省は、発症から9日以内の者に対する唾液による PCR 検査を可能とした。
また、抗原定性検査キットについて、調査研究の結果、発症2日目から9日以内の
有症状者の場合、抗原定性検査キットと PCR 検査の結果に高い一致率が認められた。
このため、同月 16 日、厚生労働省は、抗原定性検査キットに関し、発症2日目から
9日以内の者については、検査結果が陰性の場合でも確定診断とすることができるこ
ととした。
さらに、同月 19 日には、厚生労働省は、抗原定量検査を薬事承認するとともに、
同月 25 日から保険適用した。抗原定量検査は、抗原定性検査キットよりも感度が高
く、抗原の定量的な測定が可能であることから、PCR 検査と同様、
このほか、令和2(2020)年度第2次補正予算において、地域外来・検査センターの設置、
研修推進、PCR・抗原検査の実施に 366 億円、PCR 検査機器の整備、相談センターの強化に
16,279 億円(緊急包括支援交付金の内数、うち地方衛生研究所等における PCR 検査機器等の整
備を含め既存事業の増額 3,000 億円)
、検査試薬・検査キットの確保に 179 億円等を計上
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