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別添 新型コロナウイルス感染症対応について (225 ページ)

公開元URL https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/coronavirus_yushiki/index.html
出典情報 新型コロナウイルス感染症対応に関する有識者会議(第5回 6/15)《内閣官房》
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各論

第5章

ワクチン

とおりである。
① 新型コロナウイルス感染症に係るワクチンの接種について、予防接種法(昭
和 23 年法律第 68 号)の臨時接種に関する特例 350を設け、厚生労働大臣の指示の
もと、都道府県の協力により、市町村において実施するものとする。
・ 接種に係る費用は、国が負担する。
・ 予防接種により健康被害が生じた場合の救済措置や副反応疑い報告等について
は、予防接種法の現行の規定を適用する。
※ 接種の勧奨及び接種の努力義務 351については、新型コロナウイルス感染症の
まん延の状況や、予防接種の有効性及び安全性に関する情報等を踏まえ、政令
で適用しないことができるものとする。
② 政府は、ワクチンの使用による健康被害に係る損害を賠償すること等によっ
て生じた製造販売業者等の損失を補償することを約する契約を締結できることと
する 352。
(次の局面に向けた課題)
○ ワクチン開発した製薬企業との最終契約
○ 中間取りまとめを踏まえたワクチン接種の枠組み等に関するより具体的な内
容の検討
○ ワクチンの接種開始に向けた体制整備

臨時接種の特例については、新型コロナウイルス感染症に係るワクチン接種を実施する際
に、
・ 新型コロナウイルス感染症が全国的にまん延し、公衆衛生上深刻な影響が存在する中、ワク
チンの確保や接種対象者の優先順位付け等で国が全国的な接種を強力に主導する必要があっ
たが、それに対応する接種類型がなかったこと
・ 国庫負担割合を 10 割とする接種類型がなかったこと
・ 予防接種法第8条(予防接種の勧奨)及び第9条(予防接種を受ける努力義務)の規定につ
いて、ワクチンの有効性及び安全性等に関する情報を踏まえて適用除外できる接種類型がな
かったこと
を主な理由として、新設された。
351
努力義務規定はいわゆる訓示規定であり、これにより、直接の法的な義務や効果が発生する
ものではないものの、努力義務の適用の有無は、本人や保護者が接種の判断を行うに当たっての
考慮要素の1つになり得ると考えられるものである。
352
2009 年の新型インフルエンザ発生時に、海外からのワクチンの輸入に当たって、海外のワク
チン製造販売業者から製造販売業者に損失が生じた場合の諸外国と同程度の国による補償が求め
られたことから、健康危機管理の観点から緊急かつ例外的な対応として、新型インフルエンザ予
防接種による健康被害の救済等に関する特別措置法(平成 21 年法律第 98 号)において損失補償
契約の規定を設けて対応した。その後も同様の事態が生じた場合に必要なワクチンを海外から確
保できるようにしておく必要があったことから、2011 年の予防接種法改正において予防接種法
附則第6条に損失補償契約の規定が設けられたが、当該規定は5年間の時限規定であり、2016
年に失効していた。
350

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