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資料1-2-3-1 薬機法に基づく製造販売業者からの副反応疑い報告状況について(コミナティ筋注・集計対象期間における基礎疾患等及び症例経過)[694KB] (165 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/newpage_00106.html
出典情報 厚生科学審議会・薬事審議会(合同開催) 予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会(第102回 7/29)医薬品等安全対策部会安全対策調査会(令和6年度第4回 7/29)(合同開催)《厚生労働省》
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本報告は、以下の文献から入手した報告である:「Tozinameran
(COMIRNATY)投与後に脳出血を発症し後天性 Von Willebrand 症候
群 (aVWS) を続発した 1 例」、STROKE 2024 第 49 回日本脳卒中学
会学術集会、2024; Vol:49th。

はじめに:COVID-19 の流行後、ワクチン接種が推進されてきた。
副反応として TTS/VITT の報告は散見される。著者らは
Tozinameran 投与当日に脳出血を発症し、aVWS を続発した 1 例を
呈示する。

症例:60 代男性である。血液型 O 型である。既往歴;腸閉塞(2
心房細動;

歳、62 歳時手術)、甲状腺機能亢進症、髄膜腫(30 代手術)、
心房細動(ABL 後抗凝固薬中止)、膀胱癌(64 歳時手術)があっ

甲状腺機能亢進症;
後天性フォンウィル
ブランド病;

63

心房細動;

脳出血;

脳梗塞

た。X 日、4 回目の Tozinameran 投与後に、半盲を自覚し来院
し、右後頭葉に 40ml の皮質下出血を認め入院となった。第 2 病

腸管手術;

日、てんかん発作を発症し意識障害が遷延したため第 4 病日に
MRI を施行し、散在性脳梗塞を認めた。心房細動が再発しており

腸閉塞;

原因と考えた。第 14 病日、経過観察の CT で左前頭葉に新規の脳
出血を発症した。さらに第 21 病日、MRI にて左頭頂葉などに新規

膀胱新生物手術;

出血がみられた。来院時、凝固障害はなく、血小板低下もなかっ
たが、第 15 病日より APTT が延長しており凝固異常を疑って精査

膀胱癌;

すると、Von Willebrand 因子活性 (VWF)が低下していた。本症例
では手術歴があり、先天性出血素因は考えにくく、aVWS と診断し

髄膜腫;

た。トラネキサム酸内服を開始後、新規出血はみられずリハビリ
病院に転院した。約 4 か月を経て VWF は正常化した。

髄膜腫手術
考察:aVWS 発症には弁膜症や、薬剤性、自己免疫疾患など様々な
原因がある。本症例では、弁膜症などはなく Tozinameran 投与を
契機に aVWS を発症した可能性が高いと考える。ワクチン接種後
の aVWS の報告は検索した限りではなかったが、COVID-19 罹患後
に aVWS を発症し、自己抗体が原因である可能性について言及し
た報告があった。O 型患者ではもともと 25%程度 VWF が少なく、
これに加え脳出血により、VWF が消費され、免疫系の異常などに
より VWF の異化亢進または産生低下がおこり病態が悪化した可能
性がある。

再調査不可であ