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令和4年度 我が国における過労死等の概要及び政府が過労死等の防止のために講じた施策の状況(令和5年版 過労死等防止対策白書) (114 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/content/11200000/001156170.pdf
出典情報 令和5年版 過労死等防止対策白書(10/13)《厚生労働省》
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(5)まとめ
令和4年度は、労災支給決定(認定)事案、労災不支給決定(業務外)事案、メディア業界の
労災支給決定(認定)事案、教育・学習支援業の労災支給決定(認定)事案(地方公務員等の公
務災害事案は含まない)のうち精神障害事案について分析した。
① 労災支給決定(認定)事案の傾向は、脳・心臓疾患事案、精神障害事案ともに、昨年までの
結果から大きな変化はみられず、発症時年齢階層は、脳・心臓疾患事案では 50 歳代が最も多く、
次いで 40 歳代であった。精神障害事案では 40 歳代が最も多く、次いで 30 歳代、29 歳以下と続

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府県に多くみられる傾向はあるものの、脳・心臓疾患事案は東京と大阪が突出しているのに比





いていた。都道府県別では、脳・心臓疾患事案、精神障害事案ともに、大都市部を抱える都道
べ、精神障害事案は東京のみ突出し、大阪と神奈川が僅差となっているなど、若干の違いがみ

過労死等をめぐる調査・分析結果

られた。



② 労災不支給決定(業務外)事案は、平成 28 年度以来の分析であるが、総じて、脳・心臓疾患



事案、精神障害事案ともに、各年度で大きな変化はみられなかった。



脳・心臓疾患事案について、業種別にみると、平成 28 年度の分析では「建設業」が最も多く、









調







次いで「運輸業,郵便業」であったが、令和4年度の分析では「運輸業,郵便業」が最も多く、
次いで「建設業」であった。発症前の時間外労働時間数の平均は、いずれも 30 時間を下回って
いた。なお、労災不支給決定(業務外)事案には、労働者性が認められなかったもの、対象疾
病でなかったもの、労災請求の時効を迎えていたものが含まれる。
精神障害事案について、業種別にみると、平成 28 年度の分析では、「製造業」が最も多く、
次いで「卸売業,小売業」と「医療,福祉」が同数で2番目に多かったが、令和4年度の分析
では「製造業」が最も多く、次いで「医療,福祉」、「卸売業,小売業」の順に多かった。ま
た、「運輸業,郵便業」は、平成 28 年度の分析では5番目に多かったが、令和4年度の分析で
は4番目となっていた。出来事をみると、男性はおおむね同様の割合で推移しているものの、
女性は「仕事内容・仕事量の(大きな)変化を生じさせる出来事があった」の割合が増加傾向
であった。
③ メディア業界の労災支給決定(認定)事案は、近年、脳・心臓疾患事案は減少傾向であるが、
精神障害事案は増加傾向となっていた。発症時年齢でみると、29 歳以下の若年層での精神障害
事案が最多となっている。業種別では「広告」が最も多く、次いで「映像」であった。職種別
では「販促・広告制作」が最も多く、次いで「画像・映像制作」、「デザイナー」、「ディレ
クター・現場指揮」、「アシスタント」であった。精神障害事案の出来事をみると、男女とも
「仕事内容・仕事量の(大きな)変化を生じさせる出来事があった」が最も多かった。
④ 教育・学習支援業の労災支給決定(認定)事案のうち精神障害事案をみると、総数は各年お
おむね 10 件前後で推移し、男女別では、近年は女性が男性より多くなっていった。教員・非教
員の別では、近年は教員が非教員より多かった。教員の内訳では、高等学校教員が最も多く、
次いで大学教員及び学習塾講師であった。出来事をみると、男性は「上司とのトラブルがあっ
た」、女性は「(ひどい)嫌がらせ、いじめ、又は暴行を受けた」が最も多かった。また、男
女の合計で最も多かった「(ひどい)嫌がらせ、いじめ、又は暴行を受けた」の内容を見ると、
男女ともに上司による「暴言」が最も多く、また、女性では、生徒からの「暴力」や生徒家族
からの「暴言(クレーム)」もみられた。
以上の労災支給決定(認定)事案及び労災不支給決定(業務外)事案の分析結果も踏まえて、
それぞれの業界及び業所管官庁が中心となり、業界特有の労働環境等に合わせた過労死等防止対
策を検討、実施していくことが必要である。
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