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令和4年度 我が国における過労死等の概要及び政府が過労死等の防止のために講じた施策の状況(令和5年版 過労死等防止対策白書) (155 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/content/11200000/001156170.pdf
出典情報 令和5年版 過労死等防止対策白書(10/13)《厚生労働省》
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トラックドライバー

トラックドライバー88 人(日帰り地場運行 34 人、2泊3日以上の長距離運行 54 人)につ
いて、労働関連要因と CRP 値の相関を検討したところ、地場運行群は長距離運行群より CRP
値が高く(第 3-4-2-2 図の左)、また、地場運行群では、睡眠時間が短いほど出庫時の CRP
値が有意に高かった(第 3-4-2-2 図の右)
。一方、長距離運行群では有意な相関は認められな
かった。
なお、地場運行群と長距離運行群の背景要因について、
「睡眠時間」はそれぞれ 6.0[±1.1]


それぞれ 11.5[±1.7]時間、78.3[±31.0]時間で長距離運行群の方が拘束時間が長く、
「1

3



時間、6.8[±1.4]時間で地場運行群の方が睡眠時間が短く、
「一運行当たりの拘束時間」は
週間あるいは2週間の観察期間中の 11 時間未満の勤務間インターバルの経験者数」はそれぞ




経験しているドライバーの割合が高かった。



第 3-4-2-2 図

過労死等をめぐる調査・分析結果

れ 18 人(52.9%)
、3人(8.3%)で地場運行群の方が 11 時間未満の勤務間インターバルを

地場運行・長距離運行ドライバーの唾液中 CRP 値(左)、地場運行
ドライバーの睡眠時間と出庫時の唾液中 CRP の関連(右)









調







(資料出所)労働安全衛生総合研究所過労死等防止調査研究センター「令和4年度過労死等の実態解明と防止対策に関する総合的な労働
安全衛生研究」をもとに作成
(注)左図は、唾液採取時刻を調整した値と標準誤差を示す。

以上の結果から、唾液中 CRP は過重労働の生体負担を評価する指標として有望であると考
えられる。今後、過労死等の防止に向けて慢性炎症のバイオマーカーが実用可能かどうかを
検証するために、さらなるデータの蓄積を行う。

(3)実験研究
過労死等の発生が多いトラックドライバーの心血管系負担を緩和できる休憩パターンにつ
いて検討するため、男性 55 人(30 歳代 16 人、40 歳代 15 人、50 歳代 16 人、60 歳代8人)
に模擬長時間労働を実施し、その間の主観的疲労度(ストレス、疲労、眠気)を測定した。
模擬長時間労働は、午前9時から午後 10 時まで、3種類の課題(暗算、カラーワード、数
字コピー)に各 45 分間取り組むものを1セッションとして、間に休憩を挟みながら4セッシ
ョン実施した(第 3-4-3-1 図の左上)
。主観的疲労度の測定は、朝の作業前と、各 45 分の作
業直後に Visual Analogue Scale(VAS)によって計 13 回行った。

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