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令和4年度 我が国における過労死等の概要及び政府が過労死等の防止のために講じた施策の状況(令和5年版 過労死等防止対策白書) (238 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/content/11200000/001156170.pdf
出典情報 令和5年版 過労死等防止対策白書(10/13)《厚生労働省》
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過労死の遺児等のための相談対応
4.5 過労死の遺児等のための相談対応
4.5
過労死で親を亡くした遺児は生き辛さを抱えていることが多く、また残された遺族も悩み
を抱えていることが多いことから、遺児の健全な成長をサポートするために必要な相談対応
を行うべく、令和4年度からオンライン相談室を設置し、延べ遺児7名、保護者13名の相談
に対応した。

ンライン相談室より ~考え方ではなく、
コラム15 オ
感じ方や思いを変えるサポートを目指して~
私は厚生労働省の委託事業である遺児等相談室

4

員として参加しています。相談される方はひとり





と過労死遺児交流会の両方に、保護者向けの相談
親と呼ばれる立場の方たちですので、今回はその

過労死等の防止のための対策の実施状況

部分について筆を執ります。






ひとり親のみなさんのご相談には、ひとり親と




















いう家族構成特有の問題があり、親子共々、同時
進行のサポートが必要であることが多いと感じま
す。
「親子で別々のサポートではだめなのか」と思
われる方もいらっしゃると思いますが、子どもの
発達という観点で捉えていただけるとわかりやす
いと思います。
私たちは誰もが何の言葉も知識も概念も持たずに生まれてきます。
赤ちゃんは、見たことも聞いたこともないものだらけの世界でスタートするというこ
とを思い浮かべてもらえるとわかると思います。体も動かず、見えるものも限られ、こ
こがどこなのか、自分に何が起きているのか、自分が感じていることが何なのかもわか
っていないことでしょう。
そのようなものすごい混乱の中で、いつも世話をしてくれている人が出てきます。優
しい声や手を感じ、繰り返されるそのやりとりの中で「お母さんてこんなもの」という
概念ができます。
家に居ればお母さんがいつも嬉しそうに話している人、自分を抱き上げ嬉しそうに笑
う人を認識してはじめて、
「お父さんってこんなもの」という概念を持ちます。
家族で一緒に食事をするようになれば「食卓ってこんなもの」、同年代の子と遊べば「お
友達ってこんなもの」という概念ができる・・・というように、特に小学校低学年まで
は初めてのことがとても多いので、日常は概念形成だらけではないかと思うほどです。
その後、小学校高学年くらいになると内面的な社会性の発達段階になるので、グルー
プや社会と自分との関係性で概念を掴もうとする力が大きくなります。ですから「グル
ープに所属できているか」というのが、大人の想像以上に大きな関心事になり、
「同じも
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