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令和4年度 我が国における過労死等の概要及び政府が過労死等の防止のために講じた施策の状況(令和5年版 過労死等防止対策白書) (168 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/content/11200000/001156170.pdf
出典情報 令和5年版 過労死等防止対策白書(10/13)《厚生労働省》
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調査研究等
2 調査研究等
過労死等の実態の解明のためには、労働時間や職場環境だけでなく、商取引上の慣行等の
業界を取り巻く環境、生活時間等の労働者側の状況等の多岐にわたる要因を分析するととも
にそれらの関連性を分析し、そうした分析に基づき効果的な予防対策に資する研究を行う必
要がある。また、多角的、学際的な視点からの実態解明のための調査研究を進めていくこと
によって過労死等の全体像を明らかにする必要がある。
そのため、大綱にも示されている調査研究等について、国が重点的に取り組む①過労死等
事案の分析、②労働・社会分野からみた過労死等の調査・分析、③疫学研究等、④過労死等
防止対策支援ツールの開発等及び⑤結果の発信の実施状況について報告する。


過労死等事案の分析
2.1 過労死等事案の分析
2.1



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(1)労災事案について

過労死等の防止のための対策の実施状況

過労死等の実態を多角的に把握するため、独立行政法人労働者健康安全機構労働安全衛生



総合研究所に設置されている過労死等防止調査研究センターにおいて、平成 27 年度から、全



国の都道府県労働局・労働基準監督署より、脳・心臓疾患と精神障害の調査資料を順次収集



し、基礎分析及び経年変化の分析を行うとともに、大綱で「過労死等が多く発生していると




















の指摘がある」ものとして挙げられている重点業種・職種等の分析を行っている。
令和4年度は、平成 22 年度から令和2年度までの 11 年間に支給決定(認定)された脳・
心臓疾患事案 2,928 件及び精神障害事案 5,099 件について分析するとともに、重点7業種・
職種のうち、教職員及びメディア業界に関する詳細な解析及び労働災害と認定されなかった
事案についても分析を行った。
引き続き令和5年度は、労働災害と認定された事案及び労働災害と認定されなかった事案
について分析を行うこととしている。

(2)国家公務員の公務災害事案について
人事院では、令和4年度は、一般職の国家公務員について、各府省等から脳・心臓疾患事
案及び精神疾患・自殺(以下「精神疾患等」という。)事案として協議されたもののうち、平
成 22 年度から令和3年度までの 12 年間に公務災害と認定された事案(脳・心臓疾患 32 件と
精神疾患等 111 件)について、分析を行った。
令和5年度は、公務災害と認定された事案及び公務災害と認定されなかった事案について
分析を行うこととしている。

(3)地方公務員の公務災害事案について
総務省では、
地方公務員の過労死等に係る公務災害認定事案等に関する調査研究を実施し、
令和4年度は、平成 22 年1月から令和3年3月までの期間に公務災害と認定された脳・心臓
疾患事案 204 件と精神疾患・自殺事案 346 件を対象に分析を行った。また、平成 27 年度から
平成 29 年度までの期間に公務災害と認定されなかった事案のデータベースの構築を行った。
令和5年度は、公務災害と認定された事案及び公務災害と認定されなかった事案について
分析を行うこととしている。

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