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参考資料 (162 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_44232.html
出典情報 ストレスチェック制度等のメンタルヘルス対策に関する検討会(第7回 10/10)《厚生労働省》
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【集団的分析の方法と結果の活用方法③】
職場環境改善のためのヒント集を活用した「職場ドック」
参加型職場環境改善「職場ドック」とは
職場のメンタルヘルスの第一次予防として開始された、高知県職員を対象にした参加型職場環境改善
は「職場ドック」と呼ばれるようになり、高知県の職場環境改善の手法として定着しています。この手法
はその後、京都府、北海道、人事院等、公務職場などでも活用が広がっています。
職場ドックは、自分たちで職場を点検し、職場環境を改善していこうという趣旨の取り組みです。全身
の健康状態のチェックを行う人間ドックになぞらえてネーミングされています。職場ドックでは、総務部
職員厚生課の年度計画に基づき、一定数(手あげ方式)もしくは全数を対象とするなどの方法で複数の対
象職場を選定し、職場ごとに従業員による職場検討会ないし任意のグループワークの機会をもちます。こ
の検討会またはグループワークは1回 60~90 分程度で、従業員の意見交換により各年度の職場環境改善
計画を作成し、時期を決めて計画を実施します(図1)。実施した結果は総務部職員厚生課に報告され、
成果報告会もしくは報告書、職場内ニュース、HPなどで周知され、次の職場環境改善の参考になりま
す。
「職場ドック」における職場環境改善活動とその効果
職場ドックで行う検討会あるいはグループワークでは、職場環境改善のためのヒント集(アクションチ
ェックリスト)
(※本文参照、高知県庁では改善チェックシート、職場問診票などとも呼ばれる)が活用
されます。職場ドックではこの他にも討論、提案、報告を容易にするさまざまなツールを提供していま
す。取り組みの評価は、職業性ストレス簡易調査票や、新職業性ストレス簡易調査票から選択した項目を
追加して対策の実施前後で職場のストレス状況の変化を調査します。ハイリスク状態が続く職場に対し
ては、産業保健スタッフが個別に職場訪問し、従業員のヒアリングを行なうなどの支援を行うこともあり
ます。

個人ワーク

自職場の良い点・改善点の
メモ(チェックシート記入もとに)

職場単位の
合意と実施

自職場の良い点・改善点の
洗出し(チェックシート結果参照)
洗出し(チェックシート結果参
照)
改善計画の作成と実施
(計画シート記入・責任者)

各職場報告
とフォローアップ

成果の報告と周知
(報告シート提出・まとめ)

グループワーク

ミーティング卓

作業スケジュール

仕事し易いワゴン

相談用パーティション 支え易い座席配置

グループワーク研修

図 2.職場ドックによる典型的な改善事例

図1.職場ドックにおける職場単位活動共通手順

本事例のポイント
職場ドックでは、ヒント集という提案式ツールを活用した短時間のグループワークが鍵となり、ポ
ジティブ志向の職場環境改善の取り組みにつながっています。また複数の職場で並行して実施する
ことが、お互いの情報交換もでき、職場環境改善の促進剤として機能しています。
参考
杉原由紀.高知県庁発「職場ドック」事業の取り組みと持続する活動の成果.労働の科学 2014 年 69 巻 10 号
京都府 職場ドックの取り組み
http://www.pref.kyoto.jp/kikakuso/documents/2507.pdf

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