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参考資料 (164 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_44232.html
出典情報 ストレスチェック制度等のメンタルヘルス対策に関する検討会(第7回 10/10)《厚生労働省》
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【ストレスチェックを契機とした職場環境改善の方法】
小規模零細企業における職場環境改善の取り組み
ストレスチェックから職場環境改善へ
小規模零細企業でも可能な職場環境改善の取り組みを紹介します。電気設備工事業、従業員8
人のD社では、労働衛生機関の産業保健スタッフの勧めでストレスチェックを実施しました。ス
トレスチェックには職業性ストレス簡易調査票(57 項目)を用いました。従業員8名と人数が少
ないため、ストレスチェックの集団分析結果は事業場には報告しませんでした。しかし生産性や
従業員の健康確保にも役立てようと経営者に働きかけた結果、ストレスチェックを実施した労働
衛生機関のスタッフが、ストレスチェックの結果を念頭に置いて、従業員参加型のグループワー
クを通じた職場環境改善を実施することとなりました。お互いに顔の見える少人数の企業であり、
できるだけ多くの従業員の意見を聞いて職場環境改善を行うことが適切であると経営者も考えた
ためです。
職場環境改善活動とその効果
従業員5人がグループワークに参加しました。労働衛生機関の産業保健スタッフがファシリテ
ーターとなり、従業員が意見交換しながら職場環境の課題と対策を検討しました。意見交換の際
には「職場環境改善のためのヒント集」
(※本文参照)を用いて、職場のよい点および改善が必要
な点を確認する際の助けとしました。グループワークから提案された対策について、後日残りの
社員の承認を得た。その上で対策を実施しました。グループワークでは職場環境改善の提案とし
て、道具置き場の整理があげられました。計画に従って、従業員全員で倉庫内の工具の整理整頓
を行い、工具掛けの設置を行いました。従業員からは「工具掛けが想像以上によい完成度であっ
た」「全員参加により、達成感があった。大変満足している。」との意見が出されました。従業員
参加で意見交換でき職場でのコミュニケーションが進んだこと、従業員も気づかないうちに仕事
のしにくさの原因となっていた工具置き場の問題を発見し改善したことが、従業員のストレスの
軽減につながったと考えられます。労働衛生機関のスタッフは、次回のストレスチェック調査を
集団分析し、今回の活動の効果を評価する予定です。

図1 電気設備工事業の小規模零細企業における従業員参加型の職場環境改善で実施された対策
本事例のポイント
本事例で職場環境改善活動がうまく進んだ理由として、①社外の労働衛生機関の産業保健スタ
ッフが関与し支援を行ったこと、②取り組みの意義について経営者の理解を得ることが出来たこ
と、③従業員参加型の取り組みが従業員の当事者意識を高めたことがあげられます。

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