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参考資料3 薬剤師確保のための調査・検討事業 報告書(令和3年度厚生労働省医薬・生活衛生局総務課委託事業) (120 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26758.html
出典情報 医薬・生活衛生局が実施する検討会 薬剤師の養成及び資質向上等に関する検討会(第12回 7/13)《厚生労働省》
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第6章

まとめ

1.薬剤師の偏在の実態
地域偏在の実態
病院、薬局が理想とする薬剤師数に対する実際に勤務する薬剤師数を「充足率」と定義
した上で、病院、薬局それぞれについて所在する都道府県ごとに充足率の平均値をみたと
ころ、病院については最大で 98.3%、最小で 54.0%、薬局については最大で 112.4%、最
小で 58.3%と、病院、薬局のいずれでも都道府県間での地域偏在が認められた1。
都道府県内の病院、薬局における薬剤師の充足状況への認識に係る都道府県へのアンケ
ート調査結果によると、約 4 分の 1 の都道府県で病院、薬局での薬剤師不足が都道府県内
の「多くの地域で生じている」と認識され、
「一部の地域で生じている」を合わせると約半
数で病院、薬局の薬剤師が不足していると認識されていた。一方で、約 4 割の都道府県で
は薬剤師の充足状況が把握されていなかった2。同様に、都道府県病院薬剤師会へのアンケ
ート調査結果によると、約 7 割の都道府県病院薬剤師会で病院での薬剤師不足が都道府県
内の「多くの地域で生じている」と認識され、
「一部の地域で生じている」を合わせると 9
割超で病院薬剤師が不足していると認識されていた3。都道府県薬剤師会へのアンケート
調査結果によると、約 4 割の都道府県薬剤師会で薬局での薬剤師不足が都道府県内の「多
くの地域で生じている」と認識され、「一部の地域で生じている」を合わせると約 8 割で
薬局薬剤師が不足していると認識されていた4。
また都道府県、都道府県病院薬剤師会、都道府県薬剤師会における都道府県内の薬剤師
の充足状況への認識とその都道府県の人口密度との関係についてみたところ、「多くの地
域で生じている」と回答があった都道府県では人口密度が低く、薬剤師不足が「都道府県
内ではほとんど生じていない」もしくは「把握していない」と回答があった都道府県では
人口密度が高いという傾向がみられた5。このことから、人口密度が低い都道府県とそれ以
外の都道府県間での地域偏在が認められた。
以上のことから、都道府県間での地域偏在とともに、約 4 分の 1 の都道府県では薬剤師
不足が「一部の地域で生じている」と回答していたことから、都道府県内で地域偏在が生
じている都道府県があることが認められた。
全国の薬剤師総数は、概ね今後 10 年間は需要と供給が同程度で推移すると推計されて

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病院・薬局向けアンケート調査(図表 41:問 2-1(令和 3 年 3 月 31 日時点における薬剤師数)÷問 2-8(業務
上理想と考える薬剤師数)

都道府県向けアンケート調査結果(図表 35、図表 37:問 1-1)
都道府県病院薬剤師会向けアンケート調査結果(図表 36:問 1-1 1)病院)
都道府県薬剤師会向けアンケート調査結果(図表 38:問 1-1 2)薬局)
都道府県向けアンケート調査結果(図表 39、図表 40:問 1-1)

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