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参考資料3 薬剤師確保のための調査・検討事業 報告書(令和3年度厚生労働省医薬・生活衛生局総務課委託事業) (123 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26758.html
出典情報 医薬・生活衛生局が実施する検討会 薬剤師の養成及び資質向上等に関する検討会(第12回 7/13)《厚生労働省》
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局のそれぞれの約半数で薬剤師の時間外勤務が増えていた21。また、薬剤師不足が生じて
いると回答した病院の約 7 割で病棟業務に、約半数でチーム医療に支障が生じ、一方、薬
剤師不足が生じていると回答した薬局の約半数で在宅対応に、約 4 割で地域での他職種連
携に支障が生じる22など、病院、薬局ともに、対人面も含めたより幅広い職能の発揮が求
められる業務の実施に支障が生じていた。

2.薬剤師の偏在の要因
今回の調査結果から、20~30 代などの若い世代では、業務のやりがいや将来役に立つ経
験を積める職場を選び、中年以降になると結婚・子育てなどのライフイベントに応じて生
活を重視するという、
「やりがい重視→生活重視」というキャリアプランを持つ薬剤師が
多くを占め、そのことが業態偏在や地域偏在に繋がっていると考えられた。
また、地域偏在の主な要因としては、
「業務内容・やりがい、給与水準を重視する観点」
や「研修機会」

「地方部出身の薬剤師数」などが考えられ、業態偏在の主な要因としては、
「病院・薬局間の給与水準の格差」やこれに対応した「働き方への対応」

「キャリアプラ
ン」などが考えられた。
これら個々の要因について以下で述べる。

地域偏在の要因
○業務内容・やりがい、給与水準を重視する観点
学生が将来的にも地方部での就職を希望しない理由として、
「業務内容・やりがい」を挙
げる割合が最も高く、次いで「給与水準」が挙げられ、これらが都市部での就業を志向す
る要因となっていることが考えられた23。
なお、同調査では「その他」の回答として、
「都市部に居住したい」
「交通の利便性」
「病
院・教育などのインフラ」などの回答が、その他に「その他」として回答された事項(地
元が都市部など)と合わせてであるが 7 割弱と高い割合を占めていた。このことから、生
活の利便性の高さも都市部での就業を志向する要因の一つになっていることが考えられ
た。

○研修機会
薬剤師業務の実施にあたり習得が必要となる知識・情報の変化は速いが、地方部では、
都道府県庁所在地のような都市部と比較して研修機会が少ないとの意見24が複数聞かれた
ことから、地方部で研修機会が少ないことで薬剤師として成長する機会を失うのではない

21
22
23
24

病院向けアンケート調査結果(図表 65:問 2-12)
、薬局向けアンケート調査結果(図表 66:問 2-12)
病院向けアンケート調査結果(図表 65:問 2-12)
、薬局向けアンケート調査結果(図表 66:問 3-12)
学生向けアンケート調査結果(図表 122)
宮城県向けヒアリング調査結果

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