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資料1-3-1          新型コロナワクチン接種後の死亡として報告された事例の概要(コミナティ筋注) (272 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000208910_00059.html
出典情報 第92回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和4年度第27回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(合同開催)(3/10)《厚生労働省》
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No

年齢
(接種
時)

性別

接種日

発生日
(死亡日)

ロット番号

接種回数

報告書上の記載
(報告医1 第一報)アナフィラキシー疑いとして報告された事
例。
14:18頃ワクチン接種。.本人は体調変わりなしと答えた。
14:20頃待機場所に歩いて移動。
14:25頃、咳が出始めたため看護師が声をかけ前方に歩いて
くるも、途中で座り込んでしまう。看護師が車いすで介助し救
護室に移送。その際に、「接種前から体調が悪かった」との訴
えを看護師が聞いた。看護師より、「気分が悪い人がいる」と
呼ばれて報告者である医師が救護室へ向かった。
14:28-29頃初診時、顔面蒼白・呼吸苦訴えあり。明らかな粘
膜所見なし・皮膚所見なし・掻痒感なし。消化器症状訴えな
し。聴診では明らかな喘鳴は聴取できず。意識はあるものの
呼吸促迫しており、会話は単語程度を断続的にできるのみ。
バイタルチェックを指示し、SpO2 60%台であったため再検を指
示するとともに、酸素5L投与開始、救急要請。
14:30頃、バイタルチェック中に嘔気出現・泡沫状のピンク色
の血痰を排出。次いで鼻腔からも血痰が溢れ、14:34頃意識
レベルが低下したため臥位にすると呼吸停止・総頸動脈/鼠
径動脈触れずbystander CPR開始。14:35-36頃AED装着。
ショックの必要なしで、CPR継続。エピネフリンを静脈内投与
しようとするも静脈路確保できずCPR継続。
14:40頃、心拍再開・自発呼吸再開するも、あえぎ様呼吸であ
り、14:42頃再び心肺停止となりCPRを再開。ほぼ同時に救急
隊接触し、14:55救急搬送となった。救急車内でもAsys継続・
瞳孔散大対光反射なし。15:15頃3次救急病院に到着し、引き
継ぎとなった。

不明

2

42歳



2022年11月5日

2022年11月5日

4回目

GJ1857

因果関係
(報告医評価)

他要因の可能
性の有無
(報告医評価)

対応するMedDRA PT

不明

関連あり

ワクチンと死亡との
因果関係評価
(評価記号★)

コメント

専門家による評価【令和5年3月10日時点】

ワクチンと死亡との
因果関係評価
(評価記号★)

不明

評価不能

評価不能

心肺停止

-

不明(報告医から、死亡診断書では
急性心不全と記載されたと聞いて
不明
いるが、最終的な診断は不詳であ
る。と報告)

不明





不明

評価不能

不明

不明

評価不能

不明



272



評価に用いた報告内容注2
コメント
資料番号

症例No

不明

急性心不全

(報告医3からの報告)
予診票上の留意点:有(糖尿病)
接種前の体温:35.8℃、家族歴不明
報告基準にない症状として、呼吸困難、酸素飽和度低下、血
不明
痰が報告。
症状の概要欄に本事例に関して報告者の所属機関が設置し
た医療安全対策目的の委員会での審議結果が提出された。
(概要は別添1参照)

(製造販売業者からの報告)
別添2参照

報告医が
死因等の判断に
至った検査

不明(報告医から、発症経過からコ
ロナワクチンによる電撃的なアナ
フィラキシー反応の印象があるが、 不明
最終的な診断は不詳である。と報
告)

(報告医2)
ワクチン接種当日15:15、隣接市の新型コロナウイルスワクチ
ン接種会場から心肺蘇生患者の救急搬送を報告者の医療
機関の救命救急センターにて受け入れた。到着時、心肺停
止状態で、心電図波形は心静止であった。心肺蘇生を継続 急性心不全
し、ルート確保のうえ、アドレナリン1mgを投与し、挿管管理を
実施した。アドレナリン1mgを計8回投与するも反応はなく、同
日15:58死亡確認となった。死亡時画像診断を実施し、高度
肺うっ血像認めた。病理解剖は実施せず。救急隊から、推定
体重110kgとの情報があった。以前のかかりつけ医からの情
報で、既往として高血圧症、糖尿病、睡眠時無呼吸症候群が
あった。救急搬送時の所見としては、高度肥満があり、皮膚
および粘膜病変は認めなかった。接種会場での状況につい
て、ワクチン接種前から呼吸苦があったとの情報と急変時に 心肺停止
泡沫状血痰があったとの情報があり、急性心不全を死因とし
た。
死亡時画像診断の画像情報について報告
(~3/10の情報に基づく。)
(報告医1 第二報)第一報で報告基準に該当するものとし
て、アナフィラキシー疑いとして報告されたが、第二報として
その他の反応として報告された。
14:18頃ワクチン接種。.本人は体調変わりなしと答えた。
14:20頃待機場所に歩いて移動。
14:25頃、咳が出始めたため看護師が声をかけ前方に歩いて
くるも、途中で座り込んでしまう。看護師が車いすで介助し救
護室に移送。その際に、「接種前から体調が悪かった」との訴
えを看護師が聞いた。看護師より、「気分が悪い人がいる」と
呼ばれて報告者である医師が救護室へ向かった。
14:28-29頃初診時、顔面蒼白・呼吸苦訴えあり。明らかな粘
膜所見なし・皮膚所見なし・掻痒感なし。消化器症状訴えな
し。聴診では明らかな喘鳴は聴取できず。意識はあるものの
呼吸促迫しており、会話は単語程度を断続的にできるのみ。
バイタルチェックを指示し、SpO2 60%台と判明したため酸素
5L投与開始、救急要請、血圧などその他のバイタルチェック
を継続。
14:30頃、バイタルチェック中に泡沫状のピンク色の血痰を大
量に排出。次いで鼻腔からも血痰が溢れ、意識レベルが低
下したため臥位にする。14:34頃呼吸停止・総頸動脈/鼠径動
脈触れずCPR開始。14:35-36頃AED装着。ショックの必要な
しで、CPR継続。エピネフリンを静脈内投与しようとするも静
脈路確保できずCPR継続。
14:40頃、心拍再開・自発呼吸再開するも、あえぎ様呼吸であ
り、14:42頃再び心肺停止となりCPRを再開。ほぼ同時に救急
隊接触し、14:55救急車に同乗し搬送。救急車内でもCPR継
続するが心静止状態で瞳孔散大、対光反射なし。15:15頃3
次救急病院に到着し、引き継ぎとなった。
予診票上の留意点として、糖尿病を記載。

専門家による評価【令和5年1月20日時点】

死因等
(報告者による見解・考察等)

基礎疾患等



評価中

α

ワクチン接種直後から本事例は顔面蒼白と呼吸苦を
訴え、血痰を呈し、心肺停止となり、蘇生措置を行っ
たにもかかわらず死亡に至ったことから、何らかの心
肺の障害が生じた可能性が推定された。死亡後にCT
検査が実施され、高度肺うっ血(急性肺水腫)の存在
が指摘されていた。また、本事例はスギ、ヒノキ、黄砂
などに対するアレルギー体質を有しており、ワクチン
接種によるアナフィラキシーの疑い(確認できた所見
は呼吸困難のみ)についても報告されていたが、ブラ
イトン分類に照らし基準に合致するのは呼吸器症状し
か認められないことから、アナフィラキシーであったと
言えず、ワクチンとアナフィラキシーとの因果関係評
価については評価できない。一方、患者は高度肥満、
睡眠時無呼吸症候群(夜間に持続的気道陽圧療法を
実施)、高血圧、2型糖尿病を有していた。これらのこ
とから、ワクチン接種以外の死亡に繋がりうる除外す
資料1-2-2-1 22061
べき急性疾患として、肺血栓塞栓症の有無について
綿密な画像評価が必要と考えられた。その評価結果
は以下の通りであった。
本事例について行われた死後画像検査は非造影で
あり、血栓症等の評価に限界はあるものの、胸部の
大血管内の血栓や肺梗塞を示唆する所見がない等、
典型的な肺血栓塞栓症を示唆する所見は得られてお
らず、その他の疾患も含め、死因となりうる具体的な
異常所見は同定されなかった。
死亡に至る原因疾患の特定のために剖検所見が得
られることが望ましいが、実施されていなかった。本事
例から得られた画像所見等の情報の範囲内において
は、ワクチン以外の原因として死因となる具体的な異
常所見は同定されなかった。
以上を総合的に判断すると、ワクチン接種と死亡との
直接的因果関係は否定できないものと考える。