３.５
３.５.１

生活への影響
避難者

＜手法の概要＞


建物被害に伴い避難する者、ライフライン被害に伴い避難する者、高層階に居住しエ
レベーター被害等に伴い避難する者との関係から、避難者数及び避難所避難者数を算
出する。



避難者数は夜間人口を基に算出する。そのため、地震発生の時間帯によっては、他の
区市町村内で帰宅困難者となっている場合もあると想定される。



過去の災害 8 では、発災から数日～１週間経過した頃に避難所避難者数がピークとなっ
ている。

＜結果の総括＞


避難者数は都心南部直下地震（冬・夕方、風速８m/s）で最大となる。



避難者数のピークは４日～１週間後となり、2,993,713 人が避難者（うち、避難所避難
者は 1,995,809 人）になると想定される。



定量評価を実施したライフラインの被害が限定的であることから、被災状況により、
避難者数が大きく増加する可能性がある点に留意する必要がある。



なお、こうした定量化できていない被害の影響等については、過去の被害等を踏まえ
被害様相を作成した。（第５章Ｐ５-62 に記載）

＜結果の概要＞
表 避難者数（避難所避難、避難所外避難）（冬・夕方、風速８m/s）
都心南部直下地震
時間経過

合計

避難所避難者数

避難所外避難者数

１日後

1,757,732

1,494,072

263,660

４日～１週間後

2,993,713

1,995,809

997,904

1 ヶ月後

1,642,419

492,726

1,149,694

多摩東部直下地震
時間経過

8

合計

避難所避難者数

避難所外避難者数

１日後

1,503,295

1,277,800

225,494

４日～１週間後

2,755,568

1,837,045

918,523

1 ヶ月後

1,387,694

416,308

971,386

阪神・淡路大震災においては、兵庫県の避難所避難者数のピークは発災６日後、神戸市に限ると７日
後であった。東日本大震災や平成 28 年熊本地震では 発災３日後がピークとなっているが、前者は津波
からの避難、後者は時間差での本震があったために、より早い時点で避難者が増加していたものと考
えられる。

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