首都直下地震等による東京の被害想定 報告書一式 (286 ページ)
出典
公開元URL | https://www.bousai.metro.tokyo.lg.jp/taisaku/torikumi/1000902/1021571.html |
出典情報 | 首都直下地震等による東京の被害想定(5/25)《東京都》 |
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地震発生直後
1日後
1週間後以降
○ 地震に伴い、土砂災害警戒区域等において急傾斜地の崩壊などにより、倒壊した家屋や土砂による
○ 警察、消防、自衛隊等により、急傾斜地の崩
○ 急傾斜地崩壊箇所の道路啓開に必要な重機が
生き埋め等による、死傷者が発生する。
壊に巻き込まれた家屋からの救出作業が開始
確保され、復旧作業が本格化する。
多摩地域は急傾斜地が多いため、区部と比較しても急傾斜地の崩壊による死傷者数が多い傾向
される。
にあり、被害が最も大きいと想定される多摩東部直下地震では、死者の9割以上を多摩地域が
通信機能の途絶や、マンパワー、重機等
現場に行き渡らず、啓開作業等が困難とな
占めると想定される。
の不足により孤立集落への経路上の啓開
り、道路復旧が長期化する。
平成 28 年熊本地震のように断続的に大きな地震が発生した場合や、集中豪雨や長期間の降雨
作業が困難となる。
(梅雨時等)によって地盤が緩んでいる場合は、急傾斜地が崩れやすくなっており、被害がさ
被害発生箇所が多いと、重機等がすべての
○ 強い余震や集中豪雨等が発生した場合は、より
らに拡大する可能性がある。
大規模な崩壊や地すべり、土石流が発生し、人
周辺住民により、生き埋めとなった住民の救助活動が開始されるが、土砂や道路閉塞による孤
的・物的被害が拡大する可能性がある。
○ 強い余震や集中豪雨等が発生した場合、さらに
大規模な崩壊や地すべり、土石流が発生し、人
的・物的被害が拡大する可能性がある31。
○ 急傾斜地の崩壊の現場周辺に居住していた住
立化によって、マンパワーが十分確保できないことなどにより、救助が遅れ、被害が拡大する
民の多くが、別の場所に一定期間移転する。
可能性がある。
○ 急傾斜地等の崩壊によって、通行中の自動車や歩行者が巻き込まれて、負傷したり死亡したりする
大規模な急傾斜地の崩壊が発生した場合、
居住可能な状態への復興は困難となり、住
可能性がある30。
み慣れた地域へ戻れなくなるケースも発
○ 土砂災害警戒区域(急傾斜地の崩壊)等に指定されていない場合においても、宅地開発された地域
生する。
で、後背地の崖の崩落、擁壁の崩壊によって、死傷者が発生し、被害が拡大する可能性がある。
○ 急傾斜地の崩壊により道路が閉塞し、救出救助活動に向かうことが困難となるほか、電柱や電線等
が崩壊に巻き込まれることで周辺の通信も途絶し、救助を要請することができない孤立集落が発生
する。
30
参照:平成 16 年新潟県中越地震、平成 20 年(2008 年)岩手宮城内陸地震、平成 28 年熊本地震
5-24
31
平成 28 年熊本地震の2か月後に降雨による土砂災害で死者が発生したが、4月の地震により緩んだ地盤が降雨によって崩
れたと推測され、震災関連死として認定されている。
5-25