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首都直下地震等による東京の被害想定 報告書一式 (303 ページ)

公開元URL https://www.bousai.metro.tokyo.lg.jp/taisaku/torikumi/1000902/1021571.html
出典情報 首都直下地震等による東京の被害想定(5/25)《東京都》
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4.6 燃料
地震発生直後

1日後~3日後

○ 製油所や油槽所等が被災し、燃料となる石油製品の出荷・受入機能等が低下する59。



○ タンクローリーやタンカー、鉄道によって、

60

○ 被害の小さい製油所等では安全確認が終了し、

製油所の大半は 180Gal 程度の揺れ により緊急停止するため、近隣県の製油所の稼働が停止

被災地域への燃料の輸送が開始される。

稼働が再開される。

した場合、都内への円滑な供給が滞る61。



被害の影響で、利用可能な道路、港湾、

一方で、被害の大きな製油所等では、機能停止

油槽所のうち、特に沿岸部の埋め立て地に立地する施設では、揺れや地盤の液状化、護岸背面

鉄道が限られる場合、燃料の到着までに

が継続する。

地盤の側方流動等により、船舶の接岸が困難となり、燃料となる石油製品の出荷・受入機能等

時間がかかる。


が停止する可能性がある。
○ 地震発生直後、一部のガソリンスタンドでは設備の倒壊や損壊などにより営業不能となる。また、
62

大規模停電が発生した場合は、自家発電設備を備えていない給油所では給油が行えなくなる 。


1週間後~

自家発電設備を備える東京都指定給油所や中核給油所等においては、緊急通行車両等への給油

○ ガソリンスタンドでは、地域によって、沿道で

道路被害や渋滞、港湾の被害の影響によ

の給油待ちの渋滞や、在庫不足や計画停電の実

り、都内への燃料供給が遅滞した場合、

施に伴う時短営業が継続する。

災害対応車両等への燃料が不足する。



○ 停電が発生している地域において、上・下水

は継続される。

災害対応車両等への給油の滞りから、円滑
な復旧作業に支障が生じる。

道や通信、ガスの供給・処理施設の非常用電

○ 燃料以外の石油製品についても供給縮小や物

源の燃料が枯渇すると、機能が停止する地域

流の遅延により不足し、被災地内外で生産活動

が拡大する。

に影響が生じる可能性がある。

○ 3日間以上停電が継続した場合、災害拠点病
院等における非常用電源の燃料や暖房用灯油
が不足し始める。
○ ガソリンスタンドの燃料在庫切れや停電の継
続により給油が滞り、自動車や暖房、給湯機
器等の運用に支障が生じる。


避難所等への物資輸送や、被災施設等の
応急復旧作業を行う車両の燃料が不足し
始める。



物流企業の車両の燃料が不足し、物流網
が停滞・遅延する。



給油を求める住民が、ガソリンスタンド
に押し寄せ、沿道で渋滞が発生する。

○ 島しょ地域に被害が発生していない場合でも、
首都圏等の被災状況により、船舶等による島し
ょ地域への燃料の輸送が遅れる可能性がある。

59
60
61

都内には製油所は無いが、周辺県の製油所が東京湾岸部等に立地しており、都心南部直下地震で被害が発生すると考えられ
る。なお油槽所は東京都内にも立地している。
1Gal(ガル)=1秒につき毎秒1cm 加速する場合の単位であり、振動の激しさを表す数値として使われる。石油連盟によ
れば、製油所は地表面の地震加速度が 180Gal 程度で緊急停止するようセットされていることが多い、とされている。
中央防災会議防災対策推進検討会議首都直下地震対策検討ワーキンググループ(第9回)
、資料2石油連盟提出資料「製油
所における地震・津波対策」
(平成 24 年 12 月 12 日)

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北海道胆振東部地震においても、自家発電設備を備えていないために営業不能になった給油所等がみられた(「災害時にお
ける円滑な燃料供給体制実現に向けた検討会 報告書」
(2019 年)より)


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