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首都直下地震等による東京の被害想定 報告書一式 (325 ページ)

公開元URL https://www.bousai.metro.tokyo.lg.jp/taisaku/torikumi/1000902/1021571.html
出典情報 首都直下地震等による東京の被害想定(5/25)《東京都》
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8.7 山間部

8.8 島しょ地域

地震発生直後

地震発生直後

○ 多摩西側の山間部は、土砂災害警戒区域等において揺れに伴い急傾斜地の崩壊などが多発する可能

○ 津波による建物・人的被害が多数発生するとともに、急傾斜地の崩壊による被害が発生する。

性がある。


○ 南海トラフの東側で巨大地震が発生した場合、大津波警報が発表され、地震発生から数十分~数時

農林業等の作業や、登山等のレジャーのために山間部にいる人が、急傾斜地の崩壊に巻き込ま
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れたり、孤立したりして、捜索や救出救助が困難となる 。



各島の海岸線では、最大約6~28mの津波が発生し、約 1,200 棟の全壊被害が発生する。

走行中の自動車が、地震による落石や崩土に巻き込まれ、さらなる死傷者等が発生する102。



津波等により、最大で 1,000 人近くが死亡する。

○ 周辺に大量の土砂が堆積し、道路や鉄道の寸断、崩壊による孤立集落、河川の閉塞が発生する。


急傾斜地の崩壊により道路が閉塞し、救出救助活動に向かうことが困難となるほか、電柱が崩
壊に巻き込まれることで電線と通信線が切断され、周辺の通信も途絶し、無線機がなければ救



間後にかけて繰り返し津波が到達し、低地部で浸水被害が発生する。

○ 南海トラフの東側で巨大地震が発生した場合、救出救助活動や沿岸部での生活、応急復旧活動が制
限される。また、物資の輸送等に支障が生じる可能性がある。
○ 南海トラフの西側で先行して巨大地震が発生した場合、
「南海トラフ巨大地震臨時情報(巨大地震

助を要請することができない孤立集落が発生する。

警戒)
」が発表されると、後発地震に備えた事前避難が呼びかけられる。

通信機能の途絶や、マンパワー、重機等の不足により孤立集落への経路上の啓開作業が困難と



なる。


等が事前に避難する。

停電により夜間は暗闇の中での生活を強いられる。

○ 山間部は高齢化率が高いため、地震発生直後の死傷者に加え、集落の孤立等に伴う心身のストレス



定期便の運休等により、島しょ地域を訪れていた島外からの観光客等が自宅に帰れなくなる。



当面の間、定期便の運休等により、物資等の輸送手段が限られ、島しょ地域で生活必需物資等

から、体調を崩すなど震災関連死に至る者が多くなる。


共助の担い手が不足すると、救助活動の遅れや、地域での安否確認や見回り、避難所等での飲

の不足が発生する。


食料の配布、トイレ等の生活環境の維持が不十分となる可能性がある。
○ 孤立集落では、車両による輸送は困難となり、ヘリコプター等での輸送が実施される。


負傷者や通院が必要な患者等の搬送のため、ヘリコプター等の機材や乗員、燃料等の確保を行
う必要があるが、発災直後は機材や乗員の確保が困難となる可能性がある。



避難所が開設され、地震発生後に津波が到着するまでの時間が少ないと想定される地域の住民

自宅等で人工呼吸器等の医療機器を使用している場合や、治療薬を服用している場合、停電や
物資供給の途絶により、治療の継続が困難となる。

○ 斜面地や寸断された道路、ライフラインの復旧は長期間を要するため、現地での生活再建をあきら
め、他の地域へ移住する人も現れる。

西日本の被災地に、全国から多くの救助要員が派遣されるため、島しょ地域に派遣される救助
要員の数が限られ、行方不明者の捜索活動が長期にわたる可能性がある。

○ 夏季の週末等の時期は観光客が多く、土地勘がないため、津波から逃げきれずに、死傷者が増加す
る可能性がある。
○ 救助者の内地の災害拠点病院等への広域搬送は、空路により行う必要があるため、ヘリの確保や搬
送等に時間がかかる可能性がある。
○ 島しょ地域に被害が発生していない場合でも、首都圏等の被災状況により、船舶等による島しょ地
域への燃料の輸送が遅れる可能性がある。
○ 港湾機能が長期にわたり機能不全に陥ると、島しょ地域が孤立した状態になる可能性がある。


孤立集落で負傷者等が発生した場合、空路での救急搬送が必要となるが、機材や乗員、燃料等
の確保が困難となる。



孤立が長期化した場合、備蓄物資が枯渇する可能性がある。

○ 急傾斜地の崩壊等により、道路が寸断され、集落が孤立化する可能性がある。

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平成 20 年(2008 年)岩手・宮城内陸地震で被災した栗原市では、土砂災害に伴う捜索活動により、発災 10 日後までに5
名、1か月後の7月 16 日に捜索中断後、2009 年5月 21 日に捜索を再開し、発災から1年以上が経過した同年7月1日に
2名の遺体が発見された。

「土砂災害による行方不明者再捜索と栗原市震災復興計画」佐藤勇(栗原市長(当時)

「砂防と
治水 193 号」
(2010 年2月発行)
、http://www.sabo.or.jp/kaisyou/193/193-2/193-2.htm)このほかに、行方不明のままと
なっている方が宮城県・秋田県で計6名いる。
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平成 16 年新潟県中越地震での長岡市の崖崩落では、走行中の車が巻き込まれ、東京消防庁のハイパーレスキュー隊が幼児
一人を救出したが母親と姉が死亡した。熊本地震での阿曽大橋付近では車ごと河底に押し流されて家族の捜索により発見さ
れた。

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