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首都直下地震等による東京の被害想定 報告書一式 (454 ページ)

公開元URL https://www.bousai.metro.tokyo.lg.jp/taisaku/torikumi/1000902/1021571.html
出典情報 首都直下地震等による東京の被害想定(5/25)《東京都》
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(3)通信障害の発生要因
固定電話は、通信事業者の交換設備を介して通話を行う仕組みであり、電柱や地下設備
に設置された配線ケーブルを経由して各需要家に接続される。光回線を利用する IP 電話
やインターネットは、交換設備の代わりに中継機を 介す仕組みを除き、加入電話とほぼ同
様の仕組みである。
大規模地震の大きな揺れによって通信ネットワークに係る建物や電柱の倒壊、倒木、土
砂崩れ等が発生し配線ケーブルが損傷することで、その周辺地域の固定電話での通話が不
通となる。また、IP 電話やパソコンによるインターネットは、ルーターなど電源を必要と
する機器を介するため、停電すると、無停電電源装置などを接続した場合を除けば利用で
きなくなる。
一方、携帯電話は、通信事業者が数多く基地局を設置し、端末と基地局間は無線電波に
より通信を行い、基地局から通信設備までは固定回線を利用している。大規模地震の大き
な揺れによって基地局のアンテナが損傷を受けると、近隣エリアでは通話及びインターネ
ットともに不通となる。また、基地局は電力を必要とすることから停電が発生し非常用電
源も枯渇すると停波する。
いずれの通信手段も、物理的な損傷や停電が発生しない場合であっても、地震発生後か
ら通信需要が急激に高まることで通信量が増大した場合、電話交換機や基地局の処理能力
を大幅に超えると、通話がつながりにくくなる状況や、インターネットの送受信が大幅に
遅延する状況が発生する。このような状況に陥ることを 「輻輳」といい、輻輳状態になる
と大規模な通信障害が発生し、救助・救急活動に係る情報連絡など重要な通話等に影響を
与える恐れがあることから、通信事業者はそのような状況に陥る前に通信規制を行う場合
がある。

図 東日本大震災により通信に被害が生じた主な原因 29

29

首都直下地震に係る首都中枢機能確保検討会(第2回)資料1「東日本大震災における通信の被災
状況、復旧等に関する取組状況(総務省総合通信基盤局)」

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