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首都直下地震等による東京の被害想定 報告書一式 (432 ページ)

公開元URL https://www.bousai.metro.tokyo.lg.jp/taisaku/torikumi/1000902/1021571.html
出典情報 首都直下地震等による東京の被害想定(5/25)《東京都》
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(1)長周期地震動階級の設定
気象庁は、平成 31(2019)年3月 19 日より、揺れによる人の行動の困難さや家具、什
器の移動・転倒等の程度を基に、長周期地震動による揺れの大きさを4つの階級に区分し
た「長周期地震動階級」を本運用している。 3
概ね 14~15 階建以上の高層ビルを対象とした、ビルにおける人の体感・行動、室内の状
況等との関連を示した「長周期地震動階級関連解説表」によると、
「長周期地震動階級」が
3以上となると、建物にもひび割れ等の影響が生じる。また、階級が2であっても立って
いることが困難になるなど行動に支障が生じるため、室内にいる場合は注意が必要となる。
東日本大震災における首都圏の揺れは、階級3相当の揺れであったとされ、超高層建築
物を含む多くの建物で、間仕切り壁や天井材、スプリンクラーなどの非構 造部材や設備機
器(以下、「非構造部材等」という。)にも様々な被害が発生している。 4
表 長周期地震動階級関連解説表 高層ビルにおける人の体感・行動、室内の状況等 5

3

地上に設置している地震計の観測データから求めた絶対速度応答スペクトル Sva(減衰定数 5%)の周
期 1.6 秒から周期 7.8 秒ま での間における最大値の階級をその地点の「長周期地震動階級」としてい
る。
4
日本建築学会(平成 25(2013)年)では、非構造部材等の被害として、加速度 100~350cm/s 2 の揺れ
が生じた建物で間仕切り壁の割れや天井落下、スプリンクラーの破損、防火戸の開閉障害などの発生
が確認されている。これより小さな加速度 50~150cm/s 2 の揺れが生じた建物でも、階段室の壁の亀裂
やはがれ、壁パネルの脱落、集合住宅の玄関脇の壁モルタルの軽微な剥離などが発生したとしてい
る。
5
気象庁 HP「長周期地震動階級及び長周期地震動階級関連解説表について」
https://www.data.jma.go.jp/svd/eew/data/ltpgm_explain/about_level.html

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