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首都直下地震等による東京の被害想定 報告書一式 (312 ページ)

公開元URL https://www.bousai.metro.tokyo.lg.jp/taisaku/torikumi/1000902/1021571.html
出典情報 首都直下地震等による東京の被害想定(5/25)《東京都》
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5.5 医療機能
地震発生直後

1日後以降

○ 揺れが大きかった地域では、建物倒壊や火災の発生、転倒物や落下物等により、膨大な負傷者が発

○ 時間の経過とともに、病院等へ搬送される負傷者や体調を崩した被災者等が増加し、被害が大きな

生し、病院に殺到するが、災害拠点病院等を除く一部の医療機関では、建物被害やライフラインの

地域にある災害拠点病院や緊急医療救護所等では、収容力の超過や医療人材の不足などの混乱が発

機能支障等により、治療が困難になる可能性がある76。

生する。





入院患者に対応可能な医療従事者の確保や、転院先・移送手段の調整ができず、入院患者への
十分なケアが困難となる。



T等の医療従事者が応援派遣される。


対応可能な医療従事者や必要な移送手段、移送先の確保等が困難となり、入院患者の転院に関
する調整が難航する。



医療人材等が不足する災害拠点病院や緊急医療救護所等には、被災地外の道府県から、DMA
災害拠点病院の職員や緊急医療救護所等の運営に携わる自治体等の職員が被災すると、DMA
T等の支援を受け入れる体制が整わない可能性がある。

医師・看護師等の医療従事者が被災した場合、負傷者の受入れが困難となる可能性がある。

○ 非常用電源の燃料が枯渇し、医療機能が停止する医療機関も発生する。

○ 負傷者が膨大な数となるため、救急車の不足や、道路被害、交通渋滞等により搬送が遅延し、重症

○ 道路の被災や渋滞、搬送車両の燃料不足等により、医薬品やアレルギー対応の食品など必要な物資

者の治療が遅れた場合、死者が大幅に増加する可能性がある。

が医療機関等に十分行き渡らない可能性がある。

○ 夜間に発災した場合、救助現場での照明の不足や離発着場の確保困難等により、ヘリコプターによ

○ 病院等の建物被害や停電、断水などに加え、災害医療に従事する医師や看護師等の医療従事者を確

る搬送が、翌朝まで実施できない可能性がある。

保する必要があるため、医療従事者が不足し、地震発生前からの入院患者や日常的な通院患者等に

○ 停電や上水道の断水などが発生している地域では、医療機能に制約が生じて、十分な治療ができな

対するケアが十分行えない状態が当面継続する可能性がある。


い可能性がある。

被災した病院での出産や、出産・新生児医療対応が困難となった病院からの転院等により、妊
産婦や新生児の健康状態が悪化する可能性がある。



救急車等の移動手段の確保ができず、腎疾患のみならず倒壊建物から救出されたクラッシュ症
候群77の被災者など人工透析が必要な患者の搬送が困難となる可能性がある。

○ 計画停電の対象となる地域では、被害が比較的小さくても、十分な非常用電源がなければ、診療等
が可能な病院でも、医療機器等を使用することが困難となり、手術や検査の停止、延期等を行う必
要が生じ、患者の体調が悪化する可能性がある。

76

災害拠点病院をはじめ東京都指定二次救急医療機関等の病院は、耐震化等の対策が概ねなされている。

5-76

77

長時間重量物に挟まれていた後に救助された傷病者が,数時間経て腎不全や急性循環障害(ショック)を生じて死亡する病


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