よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


首都直下地震等による東京の被害想定 報告書一式 (304 ページ)

公開元URL https://www.bousai.metro.tokyo.lg.jp/taisaku/torikumi/1000902/1021571.html
出典情報 首都直下地震等による東京の被害想定(5/25)《東京都》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

4.7

移動・物流に与える影響

○ 震度6弱以上の地震が発生する地域では、沿道建物の倒壊等による細街路の閉塞が想定され、区部
西部から東部の木造住宅密集地域を中心とした範囲で、救出救助、消火活動等の応急活動や住民の
避難行動等が妨げられる。
○ 東京湾のバース(岸壁)の約7割が被害を受けるため、コンテナ便やフェリーなどによる物流に大
きな影響を与える可能性がある。


港湾機能の回復が遅れると、首都圏全域で物流が長期に混乱し、物資不足の状態が継続する。

○ 鉄道や空港などは被害状況によって、通常運行に戻るのに時間を要する可能性がある。
○ 首都圏の物流が制約され、物資不足の状況となり、特に発災から1週間は、緊急物資の輸送等が優
先されるため、一般の物流が止まる可能性がある。
○ 飲食料や生活必需品等の確保、輸送手段(車両、ドライバー、燃料)の確保が困難となる。


米殻は玄米で備蓄されており、停電時には精米化が困難となる。

○ 道路整備が不十分な地域では、避難所等に大型車両がアクセスできず、物資輸送が遅延する可能性
がある。
○ 急傾斜地の崩壊等により、孤立化した地域では、車両による輸送は困難となり、ヘリコプター等で
の輸送が実施される。
○ 交通渋滞によって、緊急輸送道路における応急活動要員の移動や、救急搬送に支障が生じる可能性
がある。
○ 通学・通勤者や、国内や海外からの旅行者等は、鉄道の運行停止、道路の交通規制や渋滞などによ
り移動が困難となる。
○ スーパー・コンビニ等において、商品の在庫が枯渇する。
○ 道路上の障害物の除去など道路啓開が遅れた場合、各物流業者による店舗等への商品の輸送が滞り、
スーパー・コンビニ等において、生活必需品等を購入することが当面困難となる。


避難所においても、家庭内備蓄の枯渇等により、自宅に留まっている被災者や避難所外避難者
が物資を求めに来るため、物資不足の状況が継続する。



港湾やその周辺道路における被害・交通支障が継続し、物資等の緊急輸送が困難になると、物
資不足の状況がさらに継続する。

○ 物資不足の状況が継続すると、先行きへの不安などから、過剰な買い溜め等の行為が発生し、物資
の不足に一層拍車がかかる。
○ 道路被害の復旧が遅延し、原材料や製品を輸送する物流業者への影響が長期化すると、小売店業界
や流通業界全体の収益の低下や、従業員の解雇等、経済活動の低下にもつながる。

5-60

5-61