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令和6年版 男女共同参画白書 (110 ページ)

公開元URL https://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/r06/zentai/pdfban.html
出典情報 令和6年版 男女共同参画白書(6/14)《内閣府》
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の併用により、吸収力がアップする。身体を動かす職種であったり、職場で長時間の会議が
あったり、自らのタイミングで職場のトイレに行きにくい環境や職種の女性の悩みを解決す
る一助となり得る。この悩みからの脱却、フェムケア製品による安心感の醸成により、働く
女性のパフォーマンスが維持・向上できる可能性は高い。
フェムテック・フェムケアの活用は女性自身によるセルフケアだけではない。自社の従業
員の生産性向上のため、企業が積極的に導入する動きもある。例えば、女性従業員専用の予
防医療サービスを導入している企業がある。女性特有の健康課題について、アプリを通じた
情報提供、ウェブ問診によるセルフケア、チャット相談を通じて医療機関受診までをサポー
トしてくれるというものである。女性活躍を推進する上では、女性の悩みを解消し、能力を
最大限に生かすための支援体制構築や環境整備は重要であろう。職場の中で全てを解決させ
ることは難しいが、最新のテクノロジーの活用により、
「職場が女性特有の健康課題について
相談できる機会を提供する」ことは可能である。
政府としても働く女性への支援を加速させている。経済産業省では、令和3(2021)年度
から、フェムテックを活用した働く女性の就業継続支援事業(補助事業)を実施している。
先進的な取組を実施している企業や自治体の中には、妊活・不妊治療の相談サポートサービ
スやストレス状態を可視化できるアプリ、匿名で参加できるオンライン婦人科相談サービス
等を試行することで女性の健康課題と仕事の両立に向けた支援の裾野が広がりつつある。
(表1)フェムテック・フェムケア製品の一例
吸水ショーツ、月経カップ、布ナプキン
月経

月経痛緩和アイテム
月経周期管理アプリ
オンライン診療(ピル処方)
排卵日予測検査薬

不妊・妊活

妊娠検査薬
妊孕カ・卵巣年齢検査キット

出産・産後

陣痛トラッカー、電動搾乳機
骨盤底筋トレーニング製品
ホットフラッシュ対策製品

更年期

尿漏れ対策製品
骨盤底筋活性化製品

全般

オンライン健康相談
オンライン診療(産婦人科など)

(備考)経済産業省等各種資料を参考に作成。

人生において、就職・結婚・出産・子育て・介護等のライフステージは様々である。キャ
リア形成という観点では、異動・昇進、転職、雇用形態の変化等があり、個別的でより複雑
な状況が生じている。加えて女性は、特有の健康課題がキャリア形成の障壁となる可能性が
ある。上述したとおり、
「フェムテック」及び「フェムケア」は、女性活躍において、課題解
消の一助となり得る。
内閣府の調査によると、若い年代では月経への困りごとに対して、上の年代と比較してフェ
ムテック・フェムケア製品を活用していることが分かった(図2)
。管理職と更年期症状とが
リンクする 40 代及び 50 代においては、更年期に関連する製品の充実及び活用が期待される。

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令和5年度男女共同参画社会の形成の状況