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令和6年版 男女共同参画白書 (116 ページ)

公開元URL https://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/r06/zentai/pdfban.html
出典情報 令和6年版 男女共同参画白書(6/14)《内閣府》
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2.会合の成果


会合での議論
G7栃木県・日光男女共同参画・女性活躍担当大臣会合は、新型コロナウイルス感染症(以
下「コロナ」という。)感染拡大から3年が経過し、ようやく世界の感染状況が収束に向かいつ
つあるタイミングで開催された。コロナ感染拡大下では、もともと社会に存在していた男女共
同参画の課題が、女性への不均衡な影響という形で露呈し、特に、女性の置かれてきた社会・
経済的な脆弱さが、外的ショックによる危機に直結した。同時に、生活様式の変化は、家族や
仕事の在り方への再考を迫り、男女共同参画の課題の顕在化は、社会において男女共同参画へ
の関心が一層高まる契機ともなった。
ポストコロナにおける男女共同参画・女性活躍の取組は、これらの教訓を生かし、構造的課
題に対して正面から取り組むことが必要である。こうした問題意識から、会合のセッション・
テーマとして、「コロナ禍での教訓を生かす」及び「女性の経済的自立」の2点を設定した。
会合では、小倉將信内閣府特命担当大臣(男女共同参画)・女性活躍担当大臣が議長を務め、
令和5(2023)年6月に策定した「女性活躍・男女共同参画の重点方針 2023(女性版骨太の
方針 2023)
」を始めとした日本の取組を紹介し、また、各国からもそれぞれの経験を共有しな
がら、W7及びGEACの代表も交えて、分野横断的に議論が行われた。
セッション①では、
「コロナ禍での教訓を生かす」という議題の下、感染拡大時の経験を踏ま
えて、社会を単にコロナ前の状態に戻すのではなく、そこで顕在化した男女共同参画の課題に
どのように取り組み、また、どのようにすれば感染拡大下において生じた新しい流れを更に推
し進めていけるかについて議論を行った。
感染拡大下においては、女性が雇用の調整弁となるなど、経済・雇用分野でのジェンダー不
均衡が喫緊の課題として浮き彫りになったことを踏まえ、セッション②では、
「女性の経済的自
立」に焦点を当てた。過去数十年間で女性の経済分野への参画が進んだと言われてきたものの、
その基盤が実は脆弱であったことが明らかになった中、真のジェンダー平等に向け、女性の経
済的自立をどのように確立・強化していくことができるかについて議論を行った。



成果文書の取りまとめ
これらの議論の成果は、共同声明「G7ジェンダー平等大
臣共同声明(日光声明)」(以下「日光声明」という。)として
5

まとめられた。「日光声明」では、コロナが女性・女児に及ぼ
した不均衡な悪影響を、包括的に検討・分析した上で、女性
の経済的自立や女性に対する暴力等の課題に関して、今後の
取組方針を分野横断的に整理している(「日光声明」のポイン
トについては後述。)。


G7における監視及び説明責任メカニズムの進捗
英国が議長国であった令和3(2021)年以降、G7全体でのジェンダー主流化へのコミッ
トメントやジェンダー平等の達成に向けた進捗を継続的に監視し、説明責任の枠組みを強化す

5 「日光声明」の全文は、内閣府男女共同参画局ホームページを参照。
https://www.gender.go.jp/international/int_kaigi/int_g7g8/g7_202306.html

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1 令和5年度男女共同参画社会の形成の状況