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令和6年版 男女共同参画白書 (22 ページ)

公開元URL https://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/r06/zentai/pdfban.html
出典情報 令和6年版 男女共同参画白書(6/14)《内閣府》
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特 のポイント

第1節

社会構造の変化と男女で異なる健康課題

⃝現在の社会保障制度・日本型雇用慣行が形作られた昭和時代と現在とでは、社会の人口構
造及び就業者の構成が大きく変化している。
⃝近年は出産・育児によるとみられる女性の正規雇用比率の低下幅は小さくなっており、今
後も女性の正規雇用比率の高まりが期待される。
⃝働きながら介護するというワーキングケアラーの時代が到来し、未就学児の育児と家族の
介護というダブルケアを担う者もいる中、依然として女性への育児・介護等の偏りが存在
している。
⃝女性と男性では、健康課題の内容も課題を抱えやすい時期も異なる。男女共同参画の一層
の推進のためには、男女ともに自分自身及び互いの身体の特性・健康課題に対する正しい
理解とそれぞれの特性に応じた健康支援が必要となる。
第2節

仕事、家事・育児等と健康課題の両立

⃝男女ともに、健康課題を抱えていても、
「仕事」の生産性は何とか維持し、
「家事・育児・介護」
で調整していることがうかがえる。ただし、小学生以下の子供と同居している有業の女性
は、「仕事」にも「家事・育児・介護」にも同程度の影響が出ているものと推測される。
⃝体調が悪いときの「仕事」のプレゼンティーイズム損失割合については、男女であまり差
がないが、女性は、毎月の月経に伴う不調や更年期の症状などの健康課題により、体調が
悪い日の頻度が男性よりも高いため、体調不良による仕事のプレゼンティーイズム年間損
失日数は、女性の方が多い。
⃝企業規模にかかわらず、勤務先が健康経営Ⓡに取り組んでいるとする者は、取り組んでい
ないとする者に比べ、体調不良による仕事のプレゼンティーイズム年間損失日数が4~7
日程度少なく、その差は女性の方が大きい。
⃝勤め先の企業が健康経営に取り組んでいると考える者の割合は、女性の方が低く、今後は
より多くの企業において、女性の視点を踏まえた健康経営の推進が望まれる。
第3節

両立支援は新たなステージへ

⃝団塊の世代が後期高齢者に差し掛かりつつある現在、仕事と育児の両立支援に加え、仕事
と介護の両立支援も重要な課題。また、介護を個人のみで抱えるべき課題とするのではな
く、社会全体で支えていくことが必要。
⃝女性が健康課題を抱えながらも働きやすい社会は、男性も含めた全ての人々にとっても働
きやすい社会になることが期待される。柔軟な働き方など、両立を実現できるような働き
方への変革が重要。
⃝仕事か家庭かなどの二者択一を迫られることなく、自らの理想とする生き方と仕事を両立
することが可能となれば、キャリア継続、キャリアアップのモチベーションとなる。
⃝仕事と健康の両立のために、職場では、女性と男性それぞれの健康課題に関する研修・啓
発等の実施、健康診断等の受診に対する支援、健康に関する相談先の確保などが重要。
⃝両立支援制度は整いつつある今、いかに制度を有効に活用するかが問われている。
※「健康経営」はNPO法人健康経営研究会の登録商標です。

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令和5年度男女共同参画社会の形成の状況