よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


令和6年版 男女共同参画白書 (117 ページ)

公開元URL https://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/r06/zentai/pdfban.html
出典情報 令和6年版 男女共同参画白書(6/14)《内閣府》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

るためのメカニズムを導入することについて議論が進められてきている。こうした議論の結果、
令和4(2022)年のドイツ議長下において、幅広い政策領域にわたる主要な指標を網羅するデー
タ集である「ジェンダー・ギャップに関するG7ダッシュボード」(以下「ダッシュボード」と
いう。)が初めて公表された。
我が国の議長下においても、G7各国及び経済協力開発機構(OECD)と協力し、会合の

記録

開催に先立ち、ダッシュボードに新たな指標を追加した上で更新、公表した。ダッシュボード
の公表により、ジェンダー平等の進捗状況や課題がデータでも可視化されたことで、会合にお
けるより深い議論につながった。また、OECDと協力の下、過去のG7のジェンダー平等に関

G7栃木県・日光男女共同参画・女性活躍担当大臣会合

するコミットメントの進捗状況を説明することを目的とした「G7ジェンダー平等に関する実施
報告書」
(以下「実施報告書」という。
)を初めて作成し、令和5(2023)年 12 月に公表した。

3.成果文書「G7ジェンダー平等大臣共同声明(日光声明)
」のポイント


6

冒頭
ジェンダー平等は人権の基本であり、平和で豊かで持続可能な世
界のために必要な基盤である。しかし、令和5(2023)年現在、
完全なジェンダー平等を実現した国はない。さらに、戦争や紛争、
気候変動や生物多様性の喪失、民主主義制度の弱体化、世界的な不
平等の拡大、コロナの長期的な健康・経済・社会面での影響などに
より、ジェンダー平等の実現に向けた課題はより一層困難さを増し
ている。
このような中、議長国の日本は、令和5(2023)年のG7の議
題において、ジェンダー平等を高く位置付けた。男女共同参画・女
性活躍担当大臣会合は、G7のジェンダー主流化の取組の中核とし
て位置付けられるものであり、会合において、完全なジェンダー平等の実現と全ての女性と女
児の更なるエンパワーメントに向けた取組を加速させることを再確認した。



コロナパンデミックからの教訓
コロナの感染拡大は女性の雇用と仕事に大きな影響を与えた。特に、サービス業、ケア・健
康などの分野の女性が深刻な影響を受けた。学校や保育施設、介護サービスの運営に支障を来
し、通常、無償の育児・介護・家事労働の主な責任を担っている多くの女性が、子供や他の家
族の世話をするために、労働市場から退出したり、労働時間を短縮したりすることになった。
また、感染拡大下では、様々な種類や形態のジェンダーに基づく暴力が深刻化すると同時に、
女性の経済的安定が脅かされたことや外出制限などの障壁により、被害者が暴力を報告するこ
とがより難しくなった。また、オンライン上のジェンダーに基づく暴力やヘイトスピーチは世
界的に悪化するだけでなく、女性と女児の良質、安全かつ包括的な教育と健康サービスへのア
クセスが制限された。
しかし、コロナはいくつかの分野で進歩をもたらした。例えば、感染拡大下で普及したテレ
ワークは、通勤時間の短縮や男性の無償の育児・介護・家事労働への参画拡大を通して、仕事

6 「日光声明」の原文は英文であり、本ポイントは内閣府が便宜上作成したものである。

101