ガイドライン (295 ページ)
出典
公開元URL | https://www.caicm.go.jp/action/plan/index.html#influenza_initial_response_guideline |
出典情報 | 新型インフルエンザ等対策政府行動計画ガイドライン(8/30)《内閣感染症危機管理統括庁》 |
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(第2章 抗インフルエンザウイルス薬の取り扱いについて)
インフルエンザウイルス薬の流通に偏りが生じ、国民生活が混乱する事態
も予想し得る。
こうした事態を回避するため、適切な流通調整を行う必要がある。
また、ファビピラビルについては、胎児における催奇形性が懸念される薬
剤であることから、適切に流通管理を行いつつ、必要時には迅速に供給でき
るよう、国が備蓄・管理を行うとともに、新型インフルエンザ発生後におい
ては、速やかに、感染力、病原性、抗インフルエンザ薬の耐性・感受性に関
する疫学情報、ウイルス学的情報、臨床医学的情報を収集し、総合的なリス
ク分析に努め、当該発生に対して本剤を使用するか否か判断する必要があ
る。
【準備期】
1.抗インフルエンザウイルス薬の備蓄方針
国と都道府県は、諸外国における最新の備蓄状況や医学的な知見等を踏
まえ、新型インフルエンザのり患者の治療、予防投与や季節性インフルエン
ザが同時に流行した場合に使用する量として、これまで 4,500 万人分 1を目
標として備蓄を進めてきたところであり、今後もその備蓄目標に従って抗
インフルエンザウイルス薬を計画的かつ安定的に備蓄する。その際、現在の
備蓄状況、流通の状況や重症患者への対応等も勘案するとともに、引き続き
この備蓄目標から流通備蓄分 1,000 万人分を除き、国と都道府県で均等に
備蓄する。
備蓄薬の種類については、インフルエンザウイルス株によって、抗インフ
ルエンザウイルス薬に耐性を示す場合もあることから、抗インフルエンザ
ウイルス薬耐性株の検出状況や臨床現場での使用状況等を踏まえ、国は、備
蓄薬を追加・更新する際には、作用機序の異なる薬剤の備蓄割合を増やすこ
とを検討することとしており、現在は既存のオセルタミビルのカプセル及
びドライシロップ並びにザナミビル、ラニナミビル、ペラミビル、バロキサ
ビル及びファビピラビルの備蓄を行っている。
各薬剤の備蓄割合については、市場流通割合や想定する新型インフルエ
ンザウイルスによる疾病の重症度等を踏まえる。新規の抗インフルエンザ
ウイルス薬の備蓄についても、国は、必要に応じて検討する。
1 今回改定前の新型インフルエンザ等対策政府行動計画に係る新型インフルエンザ等対策有識者会議での
議論を踏まえつつ、新型インフルエンザの発生時には全人口の 25%がり患すると仮定し、流通備蓄量
1,000 万人分も含めて 4,500 万人分の備蓄を行うこととしている(直近では第 85 回厚生科学審議会感染
症部会(2024 年 5 月 27 日)においても議論が行われ、了承された。
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