ガイドライン (319 ページ)
出典
公開元URL | https://www.caicm.go.jp/action/plan/index.html#influenza_initial_response_guideline |
出典情報 | 新型インフルエンザ等対策政府行動計画ガイドライン(8/30)《内閣感染症危機管理統括庁》 |
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(第2章 準備期の対応)
リアルタイム PCR 検査において、蛍光シグナルが閾値を超えるのに必要
なサイクル数のこと。また Ct 値は、測定試薬の性能のみならず、試薬と
測定装置との組合せ等により変動することから、検査導入時に検出限界を
含めた性能特性の評価を行い、試験毎に適切な陽性対照を用いて陽性判定
の基準となる Ct 値を定めることが重要である 6。
ⅲ)JIHS は、地方衛生研究所等の試験・検査等の業務において具体的な連携
を深めるとともに、民間検査機関等も含めた国内の検査実施機関における検
査体制の強化を支援する体制を構築する。また、地方衛生研究所等との迅速
な検査精度等の検証を行う体制を確立するとともに、有事における検査用試
薬等の入手ルートを確保する。
ⅳ)都道府県等は、有事において検査を円滑に実施するため、検体採取容器や
検体採取器具、検査用試薬等といった検査物資の備蓄・確保に向けた準備を
進める。また、医療機関等において、検体の採取のみを行った場合に、検査
実施機関へ迅速に検体の搬送を行えるよう、準備期から体制の整備に努める。
ⅴ)厚生労働省は、関係省庁と連携し、新型インフルエンザ等の発生早期に速
やかに検査体制を整備するため、検疫所や地方衛生研究所等、民間検査機関、
医療機関、研究機関及び流通事業者等の、有事において検査の実施に関与す
る機関を同定し、関係機関等との関係性を構築するとともに、有事における
検査体制整備を進める。また、新型インフルエンザ等の発生早期に迅速に検
査ができるよう、運送事業者等と検体の搬送方法についての協議を行い、有
事において必要に応じて協定等を締結できるよう準備を進める。
ⅵ)厚生労働省は、JIHS と連携し、感染症発生早期に検査体制を整備するた
め、新型コロナウイルス感染症対応で確保した PCR 検査能力等を一定程度
維持することを目指し、感染症サーベイランスを強化し、検査実施能力の確
保と検査機器の維持管理に取り組む。また、厚生労働省は、JIHS と協力し
て、地方衛生研究所等職員を含めた感染症に関する専門人材を育成するため
稀少感染症診断技術研修会 7等の技術研修を実施し、国内の検査の精度管理
を充実し、検査実施機関における検査精度を担保する。
4.検査実施状況等の把握体制の確保
ⅰ)厚生労働省は、都道府県等が、検査実施機関名、検査実施可能数、検査実
施数・検査結果(陽性数等)等の状況を把握できるよう、感染症サーベイラ
6 新型コロナ対応時の精度管理実態調査では、多くの施設でメーカー指定値の 40 を用いていたことが分
かっている。
7 JIHS の希少感染症の診断技術の標準化を目的として、JIHS が地方衛生研究所等の協力を得て研究開発
した検査法について、これを地方衛生研究所等へ普及させるとともに、担当者にその検査手技を習得さ
せることを目的とした研修。
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