令和7年度 国の予算編成に対する東京都の提案要求(最重点事項) (384 ページ)
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公開元URL | https://www.seisakukikaku.metro.tokyo.lg.jp/documents/d/seisakukikaku/r7_kouki-4 |
出典情報 | 令和7年度 国の予算編成に対する東京都の提案要求(最重点事項)(11/14)《東京都》 |
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首都東京を守るテロ等対応力の強化
(提案要求先
(都所管局
警察庁)
警視庁)
(1)テロ対策資機材の充実強化を図ること。
(2)爆発物等テロの手段を封じ込める対策を強化すること。
(3)テロ等重大事案への捜査能力の向上を図ること。
(4)諸外国への技術情報等の流出防止対策を強化すること。
<現状・課題>
近年、世界各地において、爆発物や車両、刃物等を使用したテロが発生する中、
ISIL等はインターネットを通じてテロの呼びかけを継続しており、実際に欧
米諸国において、その過激思想に影響を受けた者によるテロ事件が発生している。
また、ウクライナ情勢やイスラエル情勢など、国際情勢も厳しさを増しており、
他国では大使館を狙ったと思われる事案も発生している。
そのような中、本年3月にはロシアの首都モスクワ郊外のコンサート会場で数
百人が死傷するテロが発生し、ISILが犯行声明を出した。
そのISILは日本政府もテロの標的として名指ししており、今後も邦人をテ
ロの標的とすることが示唆されるなど、我が国に対する国際テロの脅威が継続す
る中、ISIL等の過激思想に影響を受けた者による同様のテロが日本国内で発
生する可能性は否定できない。
さらに、我が国においても、インターネットを通じて銃器等の設計図、製造方
法等を容易に入手できるなど、治安上の脅威に深刻な変化が生じており、特定の
テロ組織等との関わりがなくても、社会に対する不満を抱く個人がインターネッ
ト上における様々な言説等に触発され、違法行為を引き起こすおそれもある。
実際に、テロ組織等と関わりなく過激化した個人による、手製の銃器を用いた
銃撃事案や身近に入手可能な凶器を使用した事案等が発生しており、これらの事
件は事前の予測が困難であることから、犯行を水際で未然に防止するために警備
現場に掛かる負担は重大なものとなってきている。
また、国際情勢が急速に厳しさと複雑さを増し、地政学的緊張が高まる中、我
が国の企業、研究機関等が保有する高度な技術情報等は、諸外国の情報収集活動
の対象となっており、産学官連携による技術情報等の流出防止対策を推進すると
ともに、流出に対する取締りを強化することがこれまで以上に求められている。
このような情勢の中、我が国の政治・経済・社会の機能が集中し、国際テロ組
織等にとって格好の攻撃対象となり得る重要施設や大規模集客施設が多数所在し、
かつ、高度な技術情報等を保有する企業、研究機関等が多数所在する首都東京に
おいて、テロ対策及び技術情報等の流出防止対策を強化することは、国と東京都
が連携して対処すべき喫緊の課題である。
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