令和4年版厚生労働白書 (130 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/21/dl/zentai.pdf |
出典情報 | 令和4年版厚生労働白書(9/16)《厚生労働省》 |
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章
2
担い手不足の克服に向けて
スーパーバイザー巡回時の会議の様子
Zoom を活用した統一研修
ルス感染症拡大の下では、オンラインの推進
今後、介護を必要とする人の地域での生活
によって遠隔地の法人の研修参加やスーパー
を支える包括的な支援の場とともに、それを
バイザーの巡回訪問が強化された。また、リ
支える高い理念と介護技術を持つ人材がます
クルート活動では、グループ共同で Web セ
ます不可欠となる。リガーレのような、法人
ミナーを開催し、学生との質疑応答や対談を
間の連携・協働化の取組みが各地で進むこと
実施した。
が期待される。
(地域で包括的な支援を提供するため、一人の医療・福祉人材が複数の専門資格を取得し
やすいよう、共通基礎課程の検討や資格所持者の履修期間の短縮等を推進)
過疎化が進む地域では、高齢、障害、児童等に関する医療・福祉サービスごとに専門資
格を有する人材を確保することが困難となることが見込まれる。他方、これら複数のサー
ビスの利用が必要となる複合的課題を抱える地域住民への包括的な支援が課題となってい
る。
「ニッポン一億総活躍プラン」(2016(平成 28)年 6 月 2 日閣議決定)では、支援の
対象者ごとに縦割りとなっている医療・福祉サービスの相互利用等を進めるとともに、一
人の人材が複数の専門資格を取得しやすいようにすることとされた。
大学に進学し、医療・福祉に関する資格*30 を取得しようとする方に対しては、医療・
福祉の複数資格に共通の基礎課程を創設し、資格ごとの専門課程との 2 階建ての養成課程
を可能とすることが検討されている(図表 2-1-23)。複数資格に横断的な 1 年程度の共通
となる基礎課程を設けることにより、多職種連携や地域・社会活動など地域共生社会を担
う人材の育成を図るとともに、医療・福祉人材に新たなキャリア像を提供することができ
ると期待されている。また、既に資格を取得されている方に対しては、他の資格を取得す
る際に履修期間の短縮や、単位認定の拡大が行われている。例えば、介護福祉士、社会福
祉士、精神保健福祉士及び幼稚園教諭*31 が保育士資格を取得しようとする場合には、一
部の試験科目が免除されるほか、指定保育士養成施設で試験科目に対応した教科目を履修
することによってそれに対応する試験科目が免除されることとなっている。
現役世代の人口が急減していく中にあっては、医療・福祉人材が多様な分野で活躍しや
すくなる取組みを進めていく必要がある。
* 30 医療・福祉関係資格の例として、看護師、准看護師、理学療法士、作業療法士、視能訓練士、言語聴覚士、診療放射線技師、臨床
検査技師、社会福祉士、介護福祉士、精神保健福祉士、保育士などがある。
* 31 2015(平成 27 年)度の子ども・子育て支援新制度施行に合わせて「幼稚園教諭免許状を有する者における保育士資格取得特例」
が実施されている。その他資格については、2018(平成 30)年 1 月に実施されている。
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