令和4年版厚生労働白書 (428 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/21/dl/zentai.pdf |
出典情報 | 令和4年版厚生労働白書(9/16)《厚生労働省》 |
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薬剤師の資質向上と薬局機能の強化等
(1)薬剤師の資質向上
医療の高度化、医薬分業の進展などに伴う医薬品の
適正使用の推進といった社会的要請に応えるため、質
の高い薬剤師が求められており、大学における薬学教
育及び卒後の生涯学習を充実させることにより、薬剤
師の資質向上に努める必要がある。
質の高い薬剤師養成に向けて、大学における薬学教
育については、臨床に係る実践的な能力を培うことが
できるよう、2006(平成 18)年度から、修業年限を 4
年から 6 年に延長し、6 年制課程を修めて卒業した者に
薬剤師国家試験の受験資格を与えることとした。
また、2013(平成 25)年 12 月に薬学教育モデル・
健康で安全な生活の確保
第
章
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コアカリキュラムが 6 年制課程に特化した内容に改訂さ
れ、2015(平成 27)年度入学生から適用されていることから、薬剤師国家試験について
は、2016(平成 28)年 11 月に新たな薬剤師国家試験出題基準を策定し、2020(令和 2)
年度から改訂モデル・コアカリキュラムに対応した試験を実施している。
さらに、薬学教育 6 年制課程が開始されてから、薬剤師に求められる役割が変化してい
ること等を踏まえ、2020 年 7 月から「薬剤師の養成及び資質向上等に関する検討会」に
て、今後の薬剤師の養成や資質向上等に関する課題について検討し、2021 年 6 月に今後
の薬剤師に求めるべき役割等についての提言をとりまとめた。
(2)薬局機能の強化と患者本位の医薬分業の推進
薬局は、2007(平成 19)年 4 月に施行された「良質
な医療を提供する体制の確立を図るための医療法等の一
部を改正する法律」(平成 18 年法律第 84 号)により、
医療提供施設として位置づけられ、地域医療計画の下、
在宅医療や医薬品などの供給を通じて地域医療に貢献することが期待されている。
また、医薬分業については、医薬品の適正使用の観点から、その推進に努めている。
2020(令和 2)年度の院外処方箋発行枚数は約 7.3 億枚に達し、処方箋受取率は前年度に
比べ 0.8 ポイント増加し、75.7%(公益社団法人日本薬剤師会「処方箋受取率の推計」
(2020 年度))と推計されている。
一方、規制改革会議等で、現状の薬局が本来の医薬分業における役割やコストに見合う
サービスを提供できていないとの指摘がなされたことを踏まえ、
「経済財政運営と改革の
基本方針 2015」(2015(平成 27)年 6 月 30 日閣議決定)において、「薬局全体の改革に
ついて検討する」とされた。これを踏まえ、2015 年 10 月 23 日に「患者のための薬局ビ
ジョン」を策定・公表した。
ビジョンの主な内容としては、かかりつけ薬剤師・薬局の機能として、
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厚生労働白書