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令和4年版厚生労働白書 (461 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/21/dl/zentai.pdf
出典情報 令和4年版厚生労働白書(9/16)《厚生労働省》
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第2部

現下の政策課題への対応

国立ハンセン病資料館については、2007(平成 19)年の再オープン以来、①普及啓発
の拠点、②情報発信の拠点、③交流の拠点として位置づけ、ハンセン病及びハンセン病の
対策の歴史に関するより一層の普及啓発に向けた取組みを行っている。
また、ハンセン病に対する偏見・差別の早期かつ抜本的な解消が実現されるよう、普及
啓発活動の一環として、ハンセン病の患者に対する隔離政策の歴史において象徴的な施設
である重監房(特別病室)の一部を再現し、更なる啓発活動に資するため、群馬県草津町
に重監房資料館が整備され、2014(平成 26)年にオープンした。
2016(平成 28)年は「らい予防法」が廃止されてから 20 年という節目の年でもあり、
今後の普及啓発の在り方を検討するため「ハンセン病資料館等運営企画検討会」を開催
し、2017(平成 29)年 3 月に検討内容を提言として取りまとめた。
2019(令和元)年度からは、令和元年の家族訴訟熊本地裁判決及び総理談話を受け、
ハンセン病の患者・元患者やその家族が置かれていた境遇を踏まえた人権啓発、人権教育
などの普及啓発活動の強化等に向け検討を進めるため、法務省、文部科学省も参画する
「ハンセン病に係る偏見差別の解消に向けた協議」を開催している。
2020(令和 2)年 12 月に開催した「ハンセン病に係る偏見差別の解消に向けた協議」
のこれまでの啓発活動の特徴と問題点の分析、偏見差別の解消のために必要な広報活動や
人権教育、差別事案への対処の在り方についての提言などを行うことを目的とした「ハン
セン病に係る偏見差別の解消のための施策検討会」を新たに開催することが決定され、
2021(令和 3)年度より、同検討会を開催している。

健康で安全な生活の確保

において、ハンセン病に対する偏見差別の現状とこれをもたらした要因の分析・解明、国




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国立ハンセン病資料館

第 16 節

重監房資料館

カネミ油症患者に対する総合的な支援策の実施

カネミ油症事件は、1968(昭和 43)年 10 月、カネミ倉庫株式会社(以下「カネミ倉
庫」という。)製造のライスオイル(米ぬか油)中に、脱臭工程の熱媒体として用いられ
たカネクロール(ポリ塩化ビフェニル(PCB)やダイオキシン類の一種など)が混入し
たことを原因とする大規模な食中毒事件で、被害は、西日本を中心に広域に及んだ。
カネミ油症の患者への支援については、これまで、原因企業であるカネミ倉庫が医療費
等の支払を行ってきたが、政府としても油症治療研究班による研究・検診・相談事業の推
進やカネミ倉庫に対する政府所有米穀の保管委託を通じた支援を行ってきた。

令和 4 年版

厚生労働白書

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