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令和4年版厚生労働白書 (292 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/21/dl/zentai.pdf
出典情報 令和4年版厚生労働白書(9/16)《厚生労働省》
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主な記載事項などを公表した。さらに、同月以降、提供資料のうち、死亡者に関する資料
については、2022 年 3 月末までに 40,729 名(うちモンゴル 1,457 名)の死亡者を特定
し、カナ氏名、死亡年月日などを公表し、日本側資料と照合の結果、身元を特定した者の
漢字氏名を厚生労働省ホームページに掲載している。
なお、今後、調査・収容を実施する予定の埋葬地は旧ソ連地域の 57 か所となっている。
3 南方等戦闘地域における遺骨収集事業の実施
近年、残存する遺骨の情報が減少しているため、2006(平成 18)年度から、情報が少
ないビスマーク・ソロモン諸島、パプアニューギニアなどの海外南方地域を中心に、現地
の事情に精通した民間団体に協力を求め、幅広く情報を収集しているほか、2009(平成



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21)年度から、米国や豪州などの公文書館などに保管されている当時の戦闘記録等資料
の調査を行うなど、遺骨収集に必要な情報を収集している。
また、遺骨収集推進法及び基本計画に基づき、海外資料調査を実施し、2017(平成

自立した生活の実現と暮らしの安心確保

29)年度までに概了しており、埋葬地点を推定できる有効情報は計 1,825 件となってい
る。
4 戦没者遺骨鑑定センターにおける取組み
遺骨の科学的な鑑定体制を強化するため、厚生労働省に戦没者遺骨鑑定センターを
2020 年 7 月に立ち上げ、外部専門家も登用し、遺骨鑑定に関する研究等に取り組んでい
る。2021 年度の取組みとしては、法医学、人類学等の専門的知識を有する者で構成する
「戦没者遺骨鑑定センター運営会議」において、戦没者遺骨鑑定の状況や新たな鑑定技術
の活用等について議論を行った。また、日本人の遺骨であるか否かを判断するための「所
属集団判定会議」及び遺族に返還するために身元を特定する「身元特定 DNA 鑑定会議」
を定期的に開催し、その結果を公表するとともに、
「戦没者の遺骨収集に関する有識者会
議」への報告等を行っている。
5 遺留品等の手掛かり情報がない戦没者遺骨の身元特定のための DNA 鑑定の実施
収容した戦没者の遺骨については、遺留品等から身元が判明した場合には遺族に返還し
ている。2003(平成 15)年度からは、遺留品や埋葬記録等から遺族を推定できる場合な
どであって遺族が希望する場合に、身元特定のための DNA 鑑定を実施している。
また、遺留品や埋葬地記録等の情報がある場合は限られていることから、2017 年度よ
り、沖縄県の一部地域において、広報を通じて戦没者の遺族と思われる方からの身元特定
のための DNA 鑑定の申請を募り、遺留品や埋葬記録等の手掛かり情報がない場合であっ
ても、身元特定のための DNA 鑑定を試行的に実施してきた。
2020 年度からは、硫黄島及びキリバス共和国ギルバート諸島タラワ環礁の手掛かり情
報がない戦没者の遺骨についても、公募により身元特定のための DNA 鑑定を実施し、
2020 年 8 月及び 9 月にキリバス共和国の戦没者遺骨計 2 柱について、同年 12 月に硫黄島
の戦没者遺骨計 2 柱について、それぞれ身元が判明した。
以上の取組みにより、身元特定のための DNA 鑑定を開始した 2003 年度から 2021 年
度までの間に、1,210 件の身元が判明した。

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