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令和4年版厚生労働白書 (366 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/21/dl/zentai.pdf
出典情報 令和4年版厚生労働白書(9/16)《厚生労働省》
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で自分らしく暮らし続けることができる社会を実現すべく、2015(平成 27)年 1 月に
「認知症施策推進総合戦略~認知症高齢者等にやさしい地域づくりに向けて~(新オレン
ジプラン)

(2017(平成 29)年 7 月改訂)を関係省庁と共同して策定した。政府全体で
認知症施策を更に強力に推進するため、2018(平成 30)年 12 月、認知症施策推進関係
閣僚会議が設置され、認知症に関する有識者からの意見聴取に加え、認知症の人や家族な
どの関係者からの意見聴取等や関係省庁との協議を行いながら議論を深め、2019(令和
元)年 6 月 18 日、認知症施策推進大綱がとりまとめられた。
この大綱では、認知症の発症を遅らせ、認知症になっても希望を持って日常生活を過ご
せる社会を目指し、認知症の人や家族の視点を重視しながら、
「共生」と「予防」を車の
両輪とした施策を推進していくことを基本的な考え方としている。なお、大綱上の「予
防」とは、
「認知症にならない」という意味ではなく、
「認知症になるのを遅らせる」

「認
知症になっても進行を緩やかにする」という意味である。
こうした考え方のもと、①普及啓発・本人発信支援、②予防、③医療・ケア・介護サー
ビス・介護者への支援、④認知症バリアフリーの推進・若年性認知症の人への支援・社会
参加支援、⑤研究開発・産業促進・国際展開、の 5 つの柱に沿って施策を推進していくこ
ととしている。対象期間は 2025 年までとし、施策ごとに KPI/ 目標を設定しているとこ
ろである。
具体的には、「共生」の取組みとして、認知症サポーターなどが支援チームを作り、認
知症の人や家族の支援ニーズに合った支援につなげる仕組みである「チームオレンジ」の



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取組推進や、認知症の人ご本人による「希望大使」等の普及啓発活動の推進などを進める
とともに、
「予防」の取組みとして、高齢者が身近に参加できる「通いの場」の拡充や認
知症に関する研究開発等を推進している。2020(令和 2)年 12 月、2021(令和 3)年

国民が安心できる持続可能な医療・介護の実現

12 月に、施策ごとの進捗確認を行い、実施状況を首相官邸ホームページに掲載した。
また、認知症施策推進大綱等を踏まえ、2020 年の介護保険法の改正において、地域社
会における認知症施策の総合的な推進に向けて、国及び地方公共団体の努力義務として、
地域における認知症の人への支援体制の整備等を定めたほか、関連分野と連携して総合的
な取組みを進めていく必要があることから、市町村介護保険事業計画の記載事項として、
教育等の関連分野との連携など認知症施策の総合的な推進に関する事項を追加した。

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介護現場革新

(1)生産性向上

介護現場における生産性向上を推進するため、介護現場の革新に資する取組みを研究

し、横展開することを趣旨とする「介護現場革新会議」を開催し、2019(平成 31)年 3
月に基本方針を取りまとめるとともに、介護サービスにおける生産性向上に資するガイド
ラインを作成し、2019(令和元)年度及び 2020(令和 2)年度にガイドラインを活用し
たパイロット事業を実施した。
また、介護現場において継続的に生産性向上の取組みを行うことができるよう、2020
年度は、
「介護現場における生産性向上の取組みを支援・促進する手引き」、2021(令和
3)年度は介護現場で生産性向上の取組みを推進するスキルを短期間に習得するためのカ
リキュラムとして「支援・促しを活用する改善活動の推進役の養成研修手順書」を作成す

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令和 4 年版

厚生労働白書